写真はできるだけ同じ条件下での撮影を
写真での効果確認には、まずきれいな写真を撮る必要があります。ピントがぼけていたり、ブレていたり、明るすぎる暗すぎる写真では正確な評価ができません。
また、治療前、6ヵ月目、12ヵ月目、と経時的に写真を撮って比べる必要があるので、できるだけ同じ条件(写真の角度、明るさ、解像度、できれば同じカメラ、など)で写真を撮ることも重要です。
生え際にしてもつむじにしても、髪の毛で隠れているとなにもわかりませんので、生え際の毛をしっかり上げたり、つむじから頭頂部の毛を真ん中で分けたりすると生え際の根元や産毛がしっかり撮影できます。
このくらいしっかり髪を上げて生え際の根元を撮らないと正確な評価はできません。また、1年かけて改善してもゆっくりとした変化のため気づかない方も多いです。
ご自身できれいな頭髪写真を撮るというのはなかなか難しいので、本来はクリニックで頭髪写真を撮影して効果を確認していただくのが確実な方法です。
ですがオンラインAGA診療の際には患者さんご自身に写真を撮って評価していただくように説明していますので、ご自身で撮影する際は以上のようなポイントに気を付けて、できるだけきれいな頭髪写真を撮ると治療効果もより分かりやすくなると思います。
頭髪写真以外にも、毛の直径や密度を計ったりする評価法もありますが、専門的な機械や知識が必要になります。いずれにしても客観的な評価が目的ですので、写真撮影が一番手軽な評価法であることには間違いありません。
抜け毛があっても心配する必要はない
抜け毛の心配をされている方も多いようですが、抜け毛は薄毛の評価にはなりません。
どんな人でも1日に約100本の抜け毛があるといわれています。また抜け毛は季節でも増減しますし、AGA・薄毛体質の方であれば、特に抜け毛の季節などには1日に100~200本抜けたとしてもおかしくありません。
1日の抜け毛は洗髪の際に8~9割抜けるといわれているのと、前日に洗髪をしなかったりして抜けなかった毛は翌日まとめて抜けたりします。毎日の抜け毛の平均値が約100~200本なだけで、これも生活習慣や個人差で大きく変動します。
また、洗髪の際に指に絡まったり、排水溝にたまっているような抜け毛は「太くて長い、目立つ抜け毛」のはずです。これは「しっかり成長して、寿命が来て自然に抜けた毛」で、同じ毛根からはまた太くて長い毛が生えてきます。
AGAなどの薄毛で問題になるのは「成長しなくなり、細くて、短いまま抜けた毛」です。枕に細い抜け毛があった!と言われても、おでこや生え際の元から細い毛も抜けるので、これも薄毛のサインとは言えません。もちろん、AGAが進行すれば結果として二次的に抜け毛が増えるのも事実です。
AGA治療をしなければ、AGA体質の方は抜け毛も増えて、薄毛が進行します。ですが、適切なAGA治療をしている限り抜け毛は心配いりません。AGA治療で薄毛が改善するということは、仮に1日200本抜け毛があったとしても同様に1日200本(以上)毛が生えてくるわけです。
AGA治療をしている方は「抜け毛が増えるのが心配」なのではなく、「薄毛になるのが心配」なはずです。抜け毛の心配などしなくても、薄毛にならないで済む治療がありますので、目的を見誤らずにまずは適切な治療を考えてみてください。