FXと株の違い3.「レバレッジ」
レバレッジというのは高ければ高いほど少ない資金で大きな取引を行えます。大きな利益を得ることも、反対に大きな損失が出ることもあり得ます。
株の場合はレバレッジをかけることができないため、大きな利益を狙うためにはまとまった資金量が必要です。一方FXの場合は日本の証券会社なら25倍、海外FXなら制限はなく大体500~1,000倍程度と少ない資金で大きな取引を行えます。
初期資金が少ない人にとっては、この仕組みはありがたいといえます。
FXにおけるレバレッジの「ワナ」
レバレッジが高いということは、「負けたときの損失が大きくなる」ということです。
FXそれ自体で借金を背負うことはほとんど起こりません。強制ロスカットといってある程度損失を含んでしまうと、証券会社側で自動的に決済してしまうからです。
ただし、日本ではなんらかの事情で強制ロスカットができなかった場合、責任は証券会社ではなく投資家が背負うことになるため、強制ロスカットをあてにして取引するのも危険です。
特にレバレッジが効いている取引は1度の失敗で膨大な損失が出てしまうため、レバレッジが高いということは必ずしもいいことばかりではないので注意してください。
FXと株の違い4.「専門知識」
FXに専門知識が必要ないのかといわれればそうではありませんが、FXの場合はファンダメンタルズ分析と呼ばれる経済や政治の分析を行わずとも、テクニカル分析だけで十分に通用します。
それに比べて株の場合、テクニカル分析といった投資の技術も必要かもしれませんが、会社や業界に対する知識や情報がものをいう世界です。
その分、さまざまな会社に投資することでリスクを分散したり、配当金や株主優待が得れたりするため、中長期的な取引をしたい場合には株が向いているといえます。
税率はFXも株も同じ
なんとなく株はFXより税金面で優遇されているイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実は税率は同じ20.315%です。ただし、これは国内のFX証券会社の話ですので、海外のFX業者や、FXと似たような感じがある仮想通貨などは、累進課税が適用され最大55%となるので注意してください。
まとめ…投資入門として手軽なのは「FX」
投資の入門としてFXは手軽です。証券会社の審査を通る必要がありますが、ほとんどの証券会社が身分証明ができればあとはほぼ無条件で登録を行えます。特別な手数料などもなく、用意する資金は月のお小遣い程度で行えます。
株は投資の初心者にとっては、初期資金も高く、取引時間も限定されてしまうため、難しいといえます。
まずはFXを行い投資に慣れていき、成功してからほかの分野にも手を出していきましょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員