一見魅力的な「海外FX」だが…
海外FX業者には日本のFX証券会社と比べて魅力的なポイントが多くあります。
日本のFX証券会社のレバレッジが最大25倍なのに対して、海外FX業者の場合は500~1000倍(法律での規定がないため無制限)ほどと、日本より少ない資金で大きな取引を行えます。
万が一強制ロスカットが会社側で発動しなかったとき、日本のFX証券会社の場合は、それが利用する投資家の責任になり、追証が発生して、借金を背負ってしまいますが、海外FX業者の場合責任は会社にあり、ゼロカットが適用されるため借金をすることは絶対にない仕組みになっています。
これほど魅力的な海外FX業者ですが、うまく利用しないと日本の証券会社より怖い部分も多く、失敗して撤退してしまうこともあります。
海外FXの危険性についてみていきましょう。
海外FXの危険性…ハイレバレッジによるリスク
「レバレッジ」というのは倍率という意味です。日本のFX証券会社の最大25倍のレバレッジで取引できます。1万円の資金で取引するならば25万円で取引できるということです。海外FX業者の場合1000倍ということもありえるため、日本のFX証券会社と比べてかなり違いがあることがわかります。
しかし、ハイレバレッジは魅力的ですが諸刃の刃でもあります。
先述のように、海外FX業者を利用すれば日本のFX証券会社よりも少ない金額で大きな取引を行えますが、勝つことも多い分負けることも多くあります。そのため、相場の不意な変動に弱く、すぐに強制ロスカットされてしまいます。
すぐに強制ロスカットということは、使える値幅が小さいということです。保険として掛ける損切り幅も小さなものになってしまいます。
賭博的要素も多く、ハイレバレッジならではの手法を確立するなど、資金運用を徹底しなければ破産する確率が高いです。日本のFX証券会社と同じ感覚で行うと取り返しのつかない損失が出ることもあるので、注意してください。
ハイレバレッジで戦う場合、損切りの設定を欠かさずに
「損切り」とは、保険のようなものです。ある程度の含み損が発生した場合自動的に決済してくれるような注文を入れておくことを損切りといいます。
ハイレバレッジで戦う場合、特にこれが必要です。そうでないとすぐに強制ロスカットされてしまいます。強制ロスカットされた場合、追加でFX取引口座に資金を入れない限り取引を再開することができません。
損切りを深く設定できるのは、低レバレッジでの戦術です。いわば許容できるリスクが大きくできるのです。ハイレバレッジで戦う場合は、許容できるリスクが小さいが、大きな成果を得れるというものです。
海外のFX業者での取引は、トータルで勝ち負けを繰り返しながら資金を増やしていくというよりは、手法に基づいた絶対的な自信のもと短期的にトレードするのに向いています。
ただし、FX海外業者だからハイレバレッジにしないといけないというわけではないので、ゼロカットがあるという点をみれば、むしろ日本の証券会社より中長期的運用に向いているということもできます。
ゼロカットがないと、リスクは青天井です。FXには時折、規格外の相場の変動が起こることも珍しくありません。その点ゼロカットは心強い味方です。