不動産投資は、事前の収支計画をどれほど精緻に予測できるかによって、成功率が大きく変わります。では、投資を検討する際どのような点に注意して収支計画を立てるべきでしょうか。数々の中古マンションを売る一方、自身も投資家として89戸の物件を所有する株式会社エイマックス代表取締役の天田浩平氏が、具体的な金額を挙げながら、都内の中古マンションに頭金10万円で投資する場合のシミュレーションをおこないます。
台東区、家賃9万5,000円の中古マンション…頭金10万円で購入した結果【投資シミュレーション】

頭金とは別に必要な諸経費は「60万〜80万円」

頭金とは別に必要な諸経費が60万〜80万円ほどかかることも覚えておいてください。諸経費の内訳は、印紙税、司法書士報酬、登録免許税(登記費用)、不動産取得税、金融機関への融資手数料、火災保険料などです。

 

ですから、目安として預貯金が100万円ほどあれば、中古マンション投資をスタートすることが可能となります。もっとも、提携ローンを組む金融機関によっては、これら諸経費もローンに組み込めるところもありますので、その点は営業マンに尋ねてみてください。

 

[図表]中古ワンルームマンションの資金と収支例 出典:天田浩平氏の書籍『マンション投資の「ルール」は私が教えます』(講談社ビーシー)より
[図表]中古ワンルームマンションの資金と収支例 出典:天田浩平氏の書籍『マンション投資の「ルール」は私が教えます』(講談社ビーシー)より

 

ただし、不動産会社によっては、さらに別な費用が必要となる場合もあります。購入した物件の賃貸管理などを扱わない不動産会社や、アフターサービスが行き届かない不動産会社で買った物件などの場合、購入直後であっても、設備の不具合が生じた場合には、その補修費用を保証してもらえないケースもあるのです。

 

そうなると、購入してまもない時期ではあっても、修繕・交換などの工事代を所有者であるオーナーが負担しなければならなくなるので注意が必要です。頭金と諸経費以外に発生する可能性がある費用については、物件購入前に確認してください。

 

 

天田 浩平

株式会社エイマックス

代表取締役