信頼できる営業マンは「宅建資格」を持っている
投資用中古マンションを購入するため、不動産会社をある程度決めた場合でも、担当者は先方の会社まかせということは実際多いものです。しかし、ここでも見極めるルールはあります。信頼できる営業マンの条件です。いくつかありますので、参考にしてください。
不動産業は、「宅建」の資格を持っている人がいなければ開業できません。
宅地建物取引士が正式な国家資格名で、宅地建物取引業法にもとづく不動産取引にかかわる法務手続きの専門家です。とはいえ、宅地建物取引業法に定める免許を得た事業者であれば、従事者5名に対して宅建資格の有資格者は1名いればいいので、宅建資格を持たずに営業している人はごまんといます。
私はもちろんのこと、私の会社の営業マンは全員、宅地建物取引士の資格を持っていますが、かなり本気で勉強しないとそう簡単には受かりません。例年20万人以上が受験しますが、2020年までの直近10年の合格率は、15~18%で、20%にも届きません。
つまり、真面目で努力を続ける人でなければ取得できない資格なので、宅建を持っているかどうかが、営業マンの信用度を見わける大きなポイントになります。なかには代表者が宅建を持っていない不動産会社もありますが、そういうところは問題外です。その会社は避けたほうがいいでしょう。
また、不動産のことをさほど勉強もせず、調子のいい言葉を並べて物件をセールスするだけの営業マンも散見します。そういう人たちには、何よりも気をつけてください。
営業マンは不動産を売るだけでなく、金融機関とやりとりしたり、契約関係の書類の手続きも、抜け漏れなく進めなければいけません。ところが、不動産を売ることはできても、ローンの手続きや事務処理が苦手で、書類の不備が多く、結果としてお客様にご迷惑をかける営業マンもいるのです。
私も若い頃はそのような苦い経験がありましたが、やはり実績が増えるに従って事務処理にも慣れてきます。
そういう意味では、宅建資格を保有しているうえで、不動産の営業に最低でも丸3年携わった経験があり、年間30〜50戸を販売している実績がある営業マンであれば、実務的な面で慣れていると見ていいでしょう。
もっとも、そんな経験がなくても熱心で優秀な営業マンはいます。実際、新卒で入社したばかりでも、不明な点は先輩や上司にきちんと確認して、お客様の信頼を得る新人もいます。要は、その人物しだいということです。