不動産投資を始める際、取引をする不動産会社と同様に、自分につく担当者をしっかりと見極める必要があると、株式会社エイマックス代表取締役の天田浩平氏はいいます。不動産営業マンのなかでも「信頼できる人」と「そうでない人」を見分ける具体的なポイントについて、これまで数々の中古マンション販売を手掛け、自身も不動産投資家としての顔をもつ天田氏が解説します。
調子はいいが…「絶対に避けたほうがいい」不動産営業マンの特徴

「お客様第一」の営業マンはレスポンスと行動が早い

「お客様第一」を考えている営業マンは、レスポンス(返答)と行動が早いのが特徴です。

 

お客様から問い合わせや連絡があったとき、5時間以内に返答がない営業マンは、そのお客様のことはあとまわしにしている可能性が高いと思ったほうがいいでしょう。返答の早さ遅さは習慣のようなものですから、担当替えしてもらうのがいいと思います。

 

営業マンがほかの仕事で取り込んでいて、問い合わせをもらった内容にすぐに回答ができなくても、「○時までに調べて、あらためて連絡いたします」というひとことだけなら、スマホからすぐ送れます。移動中でもトイレからでも、5時間あれば一度はどこからかメッセージを送れるはずです。5時間もお客様を待たせるのであれば、その営業マンの単なる怠慢だと思います。

 

14年間の営業経験で、中古ワンルームマンション販売数日本一の取引実績を達成し続けてきた私が実感しているのは、「お客様と直接会って話を聞くことに営業の神髄がある」ということです。

 

メール、チャット、SNSでいつでもどこでも連絡を取り合える今の時代は、直接人と会わなくてもすむことが増えました。実際、私自身も、条件のいい物件を仕入れたときは、一刻も早くお知らせするためにLINEでやりとりすることもあります。

 

でもそれは、すでに取引したことがあって信頼関係ができているお客様の場合です。とくに、最初のお客様の1〜2回目の商談はきっちり時間をとって、対面でじっくりお話をうかがうようにしています。

 

なぜなら、10通のメールやチャットのやりとりよりも、1回会って話すほうが、お互いが得られる情報がはるかに多いからです。ところが、一度も会わずに電話やメールだけで簡単に商談をまとめようとする営業マンもいるようなので驚きます。

 

お客様からすると、相手の顔が見えないことほど不安なものはないと思います。

メリットばかり伝える営業マンは要注意

お客様に都合のいいメリットばかりを伝える営業マンは要注意です。

 

マンション投資は、物件を買うだけでなく、賃貸して収益を得る長期間の投資です。そこには、空室リスク、家賃下落リスク、建物の老朽化リスクなど、いくつものリスク要因がありますが、それぞれのリスクを極力軽減できるポイントもあるのです。

 

それぞれについて事前にきちんと説明できているかどうかも、信頼できる営業マンを見わける判断基準のひとつです。

 

 

天田 浩平

株式会社エイマックス

代表取締役