症状によってことなる「狭心症の分類」
■労作性狭心症
歩行や階段昇降など一定の労作により症状を自覚し、安静にて消失します。上述した例はこの型です。[前掲図表1]のように狭窄病変が診断されている場合は器質性狭心症といいます。
■安定型狭心症
労作で症状を自覚し、安静で消失する過程での強さや時間がほぼ一定で安定している型です。労作型狭心症とほぼ同意語となります。
■安静型狭心症
安定型狭心症と1字違いですが、労作でなく安静時、すなわち就寝中や安静時に出現します。狭窄の無い正常な冠動脈の痙攣により生じ、喫煙、飲酒、精神的負荷や気候変化等が誘因となります。冠攣縮性狭心症と同意語で、経過はよいとされますが、希に3本の冠動脈が同時に痙攣し、心停止をきたす場合もあります。
■不安定型狭心症
日常生活や安静時にも頻回に症状を自覚する不安定な狭心症です。急性心筋梗塞に移行する危険が高いことから、心当たりがある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
狭心症状は血流不足を知らせる警報です。糖尿病では合併する神経障害のため警報装置が機能しない場合があります。通常なら安静にし、医療機関を受診すべき逼迫した状態でも自覚が無いため、危険な事態を招くことになります。
では、実際にはどの程度の冠動脈狭窄で心筋虚血が生じるのでしょうか?
「心筋虚血」が生じる狭窄度
A)安静時
冠血流の供給不足による心筋虚血は、狭窄度75%を境に生じます。
B)最大運動時
運動時は安静時の約3倍の冠血流を供給できますが、狭窄度が50%になると供給不足となり心筋虚血を生じます。心筋虚血は安静により速やかに改善されます。このことから狭窄度75%以上はもちろんのこと、狭窄度50%以上も治療の対象となります。
痛みを伴う多くの疾患は痛みの消失を治癒と考えます。狭心症は症状が消失したからといって治ったわけではありません。薬剤等により一時的に症状が消失してもプラークが無くなったわけではないのです。
症状では狭心症か急性心筋梗塞かの判断はつかない
狭心症状は5分で徐々に増強し、5分以上持続し、5分で消失する一連の過程が20分以内であることが多いようです。症状が20分以上持続し、増悪する場合は、狭心症の段階は過ぎ、心筋梗塞の始まりです。
この20分は、冠動脈が閉塞してから心筋壊死が始まるまでの時間です。逆に冠動脈が閉塞しても20分以内に冠血流が再開すれば、心筋梗塞は免れます。
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