念願のマイホーム。しかしすべての人が夢のような生活を享受できるとは限りません。思わぬ収入減に支出増、ローン返済も難しく、マイホームを手放すしか方法がない……そんな状態なのに「家を売ることができない!」という事態に陥るケースもあるようです。みていきましょう。
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日本人の負債…9割がマイホーム購入によるもの
総務省『家計調査 貯蓄・負債編』(2021年)によると、家計の負債額は平均567万円。そのうち、「住宅・土地のための負債」は513万円。およそ9割を占めています。
さらに年代別にみていくと、30代が最も負債額が多く1,374万円。30代をピークに徐々に減っていくことから、多くが30代でマイホームを叶え、ローン返済に励んでいると考えられます。
【世帯主の年代別負債額】
- ~29歳:750万円
- 30~39歳:1,374万円
- 40~49歳:1,080万円
- 50~59歳:618万円
- 60~69歳:172万円
- 70歳~:62万円
出所:総務省『家計調査 貯蓄・負債編』(2021年)
また国土交通省『令和3年度住宅市場動向調査』をみていくと、マイホームは、40歳、3,000万円30年ローンを利用で実現というのが平均像だということがわかります。
■新築注文住宅
- 世帯平均年収 738.0万円
- 世帯主平均年齢 40.4歳
- 購入資金(住宅+土地) 4606万円(うちローン3,409万円)
- 住宅建築資金返済期間 32.1年
- 土地購入資金返済期間 33.8年
■新築分譲戸建て(一次取得者)
- 世帯平均年収 688万円
- 世帯主平均年齢 39.6歳
- 購入資金 3826万円(うちローン2,855万円)
- 平均返済期間 32.7年
■新築分譲マンション(一次取得者)
- 世帯年収:852万円
- 世帯主平均年齢:39.5歳
- 購入資金:4,674万円(うちローン3,337万円)
- 返済期間:32.0年
出所:国土交通省『令和3年度住宅市場動向調査』より
40歳男性会社員の平均月収は39万6,500万円、手取りにすると30万円ほど。賞与を含めた推定年収は591万1,100円です。仮に年利1%、30年返済で3,000万円の借入を行ったとすると、利息分は473万6,908円で総支払額は3,473万6,908円。月々の支払いは9万6,491円です。