さっきまで元気だったのに…突然わが子の命を奪う「熱中症」の恐怖と対処法【小児科医が解説】

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さっきまで元気だったのに…突然わが子の命を奪う「熱中症」の恐怖と対処法【小児科医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

だんだんと暑くなってきて、熱中症が心配される季節になってきました。子どもは体温の調節がまだうまくいかないので熱中症になりやすいともいわれていますが、熱中症になっても、初期のうちに適切な対処をすれば進行を防げると、小児科医の米田真紀子先生はいいます。もしかしたら熱中症かもしれない! と思ったときに、まずやるべきことをみていきましょう。

死に至ることもある病、早めの受診を

熱中症かもしれないと思っても、救急車を呼ぶ判断も難しいし、外出先や夜中であればすぐに病院を受診するかどうか迷うことがあるかもしれません。ただし、先ほどにもでていたように、熱中症は重症であれば死亡することもある怖い病気なので、心配であれば早めに病院を受診して医師の診察を受けることが望ましいです。

 

意識状態が悪ければ必ず救急車を

呼びかけに反応しない、あるいはぼうっとして反応が薄い場合、または目をつぶって起きない状態であれば一刻を争うのですぐに救急車を呼んでください。救急隊到着までのあいだにも、上記の対応をなるべく早く始めてください。いつもとなにか違う、というような場合も、救急車を呼んでおくのが無難です。

 

自力で水分を摂ることができないとき

熱中症では、脱水により消化管への血流が減ることで消化機能が落ち、吐き気や嘔吐、腹痛などの症状がでることが多くなります。自力で水分が摂れなければ、点滴をして治療するしかないので、病院への受診が必要です。脱水の程度と血液検査などをみて、場合によっては入院治療が必要になります。

 

初期対応に反応しないとき

自力で対処してもよくならないときは、粘らずに病院で検査や治療を受けてください。

 

熱中症の初期症状は、胃腸炎(感染性胃腸炎/ウイルス性胃腸炎)あるいは食中毒などの症状と非常に似ている場合があるので、病院受診時には必ず、状況をよく知っている人が付き添い、どんなところでとれくらいの時間、どんな活動をしていたかなど発症時の詳しい状況、受診までに水分をどれくらい摂っていたのかなどの情報を伝えてください。

 

また、特にコロナ禍においては、熱中症の疑いで搬送された人が、後に新型コロナウイルス感染症だと判明してその後の対応が大変になることもあります。濃厚接触者である場合や、コロナの感染の疑いがある場合は、必ずあらかじめ伝えるようにしてください。

 

 

医療法人 啓信会きづ川クリニック

米田 真紀子

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。