新型コロナウイルス感染拡大で家にいる時間が増え、「住環境」の重要性が高まりました。これにより、「高い家賃にもかかわらず常に満室の物件」と「家賃を下げてもなかなか空室が埋まらない物件」の二極化がより顕著となっています。数々の中古マンションを売り、自身としても投資を続けてきた株式会社エイマックス代表取締役の天田浩平氏が、都内人気エリアの家賃事情を解説します。
港区29万4000円…コロナ禍でも高騰続く、人気エリアの「家賃事情」

コロナ禍で「地方移住」が話題となったが…不動産市場における「東京23区」の強さ

東京23区のワンルームマンション家賃…コロナ禍のなかで上がり続けている物件も

「東京に底堅い賃貸需要があることはわかりました。でも、もし不景気になったら需要も変化し、その結果、家賃を下げなければならなくなることはありませんか?」

 

マンション投資を考えているお客様から、このような質問を受けることはよくあります。しかし、そんな懸念をお持ちの方には、東京の「分譲マンション賃料」の推移をお伝えすることで、ほぼ不安がなくなると思っています。民間の不動産流通調査会社のデータです。

 

●2015年の東京23区の分譲マンション賃料=1平方メートルあたり3180円

 

これを平均的なワンルームマンションの専有面積で換算すると、専有面積20㎡の家賃は6万3600円、30㎡の家賃は9万5400円になります。

 

では、その後の推移はどうでしょうか?

 

●2018年の東京23区の分譲マンション賃料=1平方メートルあたり3481円
●2021年の東京23区の分譲マンション賃料=1平方メートルあたり3853円

 

実際、家賃の1平方メートルあたり単価は上がっていて、2018年の占有面積20㎡の家賃は6万9620円、30㎡では10万4430円、2021年では、20㎡で7万7060円、30㎡で11万5590円となっています。

 

つまり、直近6年間で、東京23区内の平均的なワンルームマンションの家賃は、1万3000円から2万円ほど値上がりしているのです。