FIRE(Financial Independence, Retire Early:経済的自立と早期リタイア)ということばが世間に認知されたことで、経済的自立のための手段として不動産投資を検討する人も少なくありません、ただ、不動産投資のなかでも比較的始めやすい中古ワンルーム投資は「FIREには向いていない」と、自身も89戸の投資用物件を保有するなど不動産投資家としての顔を持つ、株式会社エイマックス代表取締役の天田浩平氏はいいます。それはなぜか、みていきましょう。
FIRE目的で中古ワンルーム投資に手を出す人の「大きな勘違い」

FIREを目的とした不動産投資は「1棟投資」が必須

ここ数年、FIRE(ファイアー)という言葉をよく見聞きするようになりました。

 

FIREとは、「Financial Independence, Retire Early」の頭文字をとった言葉で、「経済的自立と早期リタイア」を意味する言葉です。

 

不動産投資は経済的自立の一助となることは間違いありませんから、FIREの「FI」の部分には私も賛成です。しかし、不動産投資で早期リタイアの「RE」を目指すのは、はっきり申し上げて中古ワンルームマンション投資においては難しいでしょう。

 

FIREを狙うなら、1棟物件などの不動産投資で、リタイアしたあと何十年も家賃収入だけで生活できるほど大きな資産形成をする必要があります。当然、頭金やローンをはじめとした投資金額がはね上がるだけでなく、物件探し、金融機関とのやりとり、空室対策や建物全体の管理運営など、お金も手間も時間もかかります。

 

実際、何棟も1棟物件を購入して、億単位の資産形成をしたうえで、若くしてリタイアに成功している不動産投資家がいるのも事実です。

 

ですので、不動産投資によって早期リタイアを目指したい方は、1棟物件で成功しているマンションオーナーさんの本を読んだほうがいいかもしれません。

いまの生活を継続しながら、資産を増やす

私は投資用物件を国内外合わせて89戸所有しています。ほとんどがワンルームタイプのもので、うち、区分所有のものが14戸、そのほかの75戸は、マンション1棟全体を所有している6棟の合計戸数です。

 

なので、たとえ今仕事を辞めたとしても食べていけないことはありません。お客様からも、「そんなに資産を持っているのに、なんで仕事を続けるの?」と聞かれることがあります。

 

けれども、私がそれほど多く物件を購入してきたのは、自分でも営業しながら、資産運用先として有効な投資先だと確信しているからです。同時に、自分自身が不動産投資をおすすめする仕事に大きなやりがいを見出し、「ひとりでも多くのお客様の資産形成に貢献し続けたい」という思いがあるからです。

 

そうでなければ、これだけ多くの物件をみずから買い増すことはできません。

 

私にとって仕事は生きがいのようなもので、お客様にいい物件を販売して喜んでもらえることが何よりもうれしいのです。

 

日々、新しい出会いに恵まれ、お客様から学ぶことも多く、人間的にも成長できる今の仕事が楽しくて、早期リタイアなど考えたこともありません。それよりも、ギリギリまで今の仕事を続けて、自分自身も稼げるだけ稼ぎながら、着実にお客様と自分の資産を増やしていくことが私の目標なのです。

 

中古マンション投資はそのように、今の生活を継続しながら資産を増やしたい方にもっとも向いている資産運用法と言えるでしょう。