「お小遣い、もう少しあげてよ」そう子どもからねだられて困った経験がある親御さんは多いのではないでしょうか。そのようなとき気になるのが、子どもの小遣いの相場。多いのも少ないのも良くないから、できれば平均的な額にしたいというのが親の事情です。そこで最新の「子どもの小遣い事情」をみていきましょう。
中学生の息子に「月5,000円」はあげすぎ?「子どものお小遣い」最新事情

他の家庭はいくらあげてる?子どもの小遣いの平均値

そんな子どもをもつ親が頭を悩ませるのが「お小遣い」。少ないのも考えものだけど、あげすぎというのも教育的には良くなさそう。

 

「中学生の息子のお小遣い、月に5,000円をあげているんだけど、あげすぎかな……」

 

まわりと比べて、多いのか少ないのか、気になるところです。

 

金融広報中央委員会『令和3年 家計の金融行動に関する世論調査』によると、「小学1~2年生」で1,842円、「小学3~4年生」で2,117円、「小学5~6年生」で2,563円、「中学生」は4,192円、高校生は8,248円でした。

 

——小学生で2,000円は多いなあ

—―高校生で8,000円は少ないのでは

 

いろいろな意見があると思いますが、これが平均値。我が子への小遣い、少なすぎか、あげすぎか、ひとつの基準にできるでしょう。

 

経年による推移をみていきましょう。バブルが崩壊した1991年以降、どの年代も調査年で上下はあるものの、ゆるやかに減少傾向にあります。

 

出所:金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査』より作成
【図表1】子どもの小遣いの推移 出所:金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査』より作成

 

同時期の正社員の平均年収の推移をみると、バブル崩壊以降、不良債権問題が深刻化した1990年代後半からリーマンショックの影響が大きかった2010年代前半までは減少。2010年代後半からはアベノミクス効果により、幾分持ち直してきました。ただ子どもの小遣いには持ち直し分は反映されていないようです。

 

 

出所:国税庁『民間給与実態統計調査』より作成
【図表2】正社員の平均年収の推移 出所:国税庁『民間給与実態統計調査』より作成

 

東京都が先日結果を公表した『家庭における青少年のスマートフォン等の利用等に関する調査』によると、小学生の約32%、中学生の約80%、高校生の約96%がスマートフォンを所有。近年、子どもにもスマホが普及しましたが、親が利用料を払う代わりにお小遣いは据え置き……そんな家庭が多いのかもしれません。