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大衆心理が崩れたときにトレンドが生まれる
トレンドが発生するタイミングを、相場心理を用いて考えてみましょう。
この際大切なポイントは、「大衆の損切り」と「プロのエントリー」です。大きなトレンドが発生する前の相場は、「レンジ」と呼ばれる価格変動の小さい相場です。この状態では人々(大衆)の思惑が入り組んでいます。
レンジ状態からトレンドが生まれると、トレンドと逆方向の考えを持った「大衆の損切り」が始まります。さらにこれに乗じて、プロが新規のポジションを取り始めます。この一方向への売買がトレンドを生み出すのです。
初心者は「知らぬ間に大衆心理に飲み込まれている」
トレンド発生時には、なかなか損切りができずに含み損を抱えたまま塩漬けにする大衆が一定数現れます。彼らの多くは「新規の逆張りをして損を軽減させる」という心理です。
しかし、この心理状態をどん底に突き落とすのがプロのトレーダーです。プロのトレーダーはさらにトレンド方向への新規ポジションを取ることで、より相場を一方向に伸ばして行きます。
この伸びによって、残された大衆の損切りが始まります。大衆の損切りはトレンド方向への決済のため、トレンドをより強力なものにしてしまいます。
大衆の苦しい方向に新規のポジションを取るプロトレーダーの行動は、傍からみると性格が悪いと思われるかもしれません。しかし、彼らの行動は相場心理の観点だと常に合理的なのです。
このように、初心者がポジションを取った際に望まぬ方向にトレンドが進んでしまうのは、「知らぬ間に大衆心理に飲み込まれている」ことが大きな原因と考えられます。
FXトレード「脱初心者」を目指すには
巷でよくいわれる「コツコツどかん」はFX初心者の典型的な損失の形です。相場の世界では、小さな利益を積み重ねたはずがひとつのミスで大きな損失を出し、いままでの利益を吹き飛ばしてしまう初心者があまりにも多いのです。
つまり、脱初心者を目指すのであれば「コツコツどかんの逆」を実行すればいいのです。要するに、小さく損切りを積み重ねていき、ひとつのトレンドで大きな利益を出すということです。これこそ先述したプロのトレーダーのやり方です。
相場から利益を得るためには、大衆心理を逆手に取った新規のポジションの獲得が必要です。