会社員であれば、多くの人の夢であるマイホーム。どこの街を選択するかによって、仕事はもちろん、家族の暮らしや子どもの教育に影響を与えるため、慎重に見極めたいもの。これからマイホーム購入を考える人たちにとって、その街は買い時かどうか考えていきましょう。今回取り上げるのは、東武伊勢崎線「竹ノ塚」。
手取り35万円・ローン返済月11万円…会社員「足立区・竹ノ塚」に家を買う【シミュレーション】 「竹ノ塚」駅西口(2021年11月撮影/PIXTA)

大卒男性会社員…「竹ノ塚」に一軒家を持つなら

庶民が安く飲んで遊べる、歓楽街的要素もあるからでしょう。竹ノ塚は古くから治安の悪い街と言われてきました。では実際のところはどうかといえば、確かに街の一部に、夜の女性の一人歩きはちょっと……というところがありますが、そこを避ければどこにでもあるベッドタウンといった雰囲気です。

 

また昨今は、足立区と警察が連携して、治安向上に努めてきたかいがあって、足立区の犯罪発生率は減少。いまだ「足立区=治安が悪い」というイメージは残っていますが、心配するほどではありません。

 

そんな竹ノ塚は、東京アドレスではありますが、不動産価格が比較的安く、マイホームを検討するファミリーには嬉しい街です。足立区の土地の平均相場は、40万円/㎡ほど。東京23区では22位で、東京57市区町村では、27位。武蔵野市や三鷹市、立川市、調布市が、足立区よりも順位は上になります。

 

そんな竹ノ塚で、家をもつとしたら、どのようなマネープランになるのでしょうか。販売されている物件で考えてみます。シミュレーションしたのは、以下のような物件。

 

  • 物件価格:4,700万円(建物面積:90㎡/4LDK、「竹ノ塚」バス9分)
  • 借入金額:3,525万円
  • 返済方式:元利均等
  • 金利:当初5年0.6%、以降1.0%
  • 返済期間:30年

 

借入金は国土交通省による分譲一戸建て購入者の平均的な頭金の比率から算出しました。その結果、利息は487万0,700円で、総返済額は4,012万0,700円。月々の返済額は当初5年は10万7,017円、以降は11万2,332円になります。

 

仮に平均的な大卒男性会社員が購入した場合のことを考えてみましょう。厚生労働省『令和3年賃金構造基本統計調査』によると、平均月収は41万7,400円、子ども2人の4人家族の場合、手取りはおよそ33万円。年収は630万0,788円となります。年間返済負担率は21.4%。適正範囲、健全なマネープランです。

 

お手頃価格で東京アドレスが手に入る「竹ノ塚」。難をあげるとすれば、何といっても街のイメージ。噂ほどではないにしろ、気になる人も多いでしょう。また東京東部という土地柄、地震等災害リスクを心配する声も。それらを気にしなければ、会社員のマイホーム探しの際に、有力な候補になる街だといえそうです。