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高架化工事完了…踏切解消でひとつになった「竹ノ塚」
ピーク時は、1時間に2分だけだった……。なにかというと、東武伊勢崎線(スカイツリーライン)「竹ノ塚」駅付近の踏切が開いている時間。「開かずの踏切」として有名で、その解消はまさしく悲願でした。
きっかけとなったのは、2005年に発生した踏切死傷事故。開かずの踏切の待ち時間を減らすために、当時、あえて手動踏切にしていましたが、人為的なミスにより2名が死亡、2名が負傷しました。
痛ましい事故から17年。予定よりは1年遅くなりましたが、今年の3月、駅周辺の高架化が完成し、踏切が解消されました。今後、現在の仮線を撤去し、その後、引上線を高架化。事業の完了は2023年度になるそうです。
元々、線路が東西を分断し、回遊性に問題があった竹ノ塚。これにより、街が一体となり、往来が容易になりました。
今回の高架化で新駅舎も誕生。1階が改札階で2階がホーム階という造りで、デザインコンセプトは「明るい、シンプル、自然的」。駅の天井には一部木が使われ、温もりを感じる雰囲気です。
昼と夜で別の顔をもつ「足立区・竹ノ塚」
東京都足立区の北部に位置する「竹ノ塚」は、東京の“際”の駅。隣の「谷塚」駅は埼玉県草加市です。東武伊勢崎線(スカイツリーライン)から東京メトロ日比谷線を経てダイレクトに都心とつながり、所要時間は30~40分程度。
駅の東口には、ロータリーを囲むように昭和の風情を残す巨大な団地が建ち、その向こうに広がる「竹ノ塚 カリンロード商店会」は、地域活性化とイメージアップを狙い、植林したカリンの木にちなんで、竹ノ塚東口商店街から改名したそうです。「ピーコック」や「イトーヨーカドー」といったスーパーのほか、全国区のドラッグストア、100円ショップ、飲食チェーンなど、お馴染みの店が集積。また地元密着型の個店も残り、夕方には多くの買い物客でにぎわいます。
そして駅南口には、都内でも最大級といわれるフィリピンパブの歓楽街、通称「リトルマニラ」。街の規模からすると居酒屋やスナック、パブなど、いわゆる夜の店が多く、昼とはまったく別の顔をみせてくれます。