日本の証券会社から個人でFXをする場合、かけられるレバレッジは最大25倍に設定されています。一方、海外口座では100倍以上のハイレバレッジでの取引が可能です。レバレッジが高ければ、高リターンが期待できますが、投資初心者が海外口座での取引をおこなうのは危険だと株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏は話します。なぜなのでしょうか。みていきましょう。
依存症で破産も…FX初心者が陥る「ハイレバレッジ取引」に潜む罠 ※画像はイメージです/PIXTA

メンタル管理が未熟な人はハイレバレッジ取引をすべきでない

FXはいかなる場合でも合理的な判断が求められる心理ゲームのような一面があります。そしてメンタル管理はトレードを上達させる上で必ず必要になります。FXにおけるメンタル管理とは、事前に決めていた範囲で損切りできることや無駄なエントリーをしないことなどが挙げられます。

 

FXは株式などの現物投資と異なりレバレッジをかけているため、評価損益の変動が激しくメンタル管理の難易度が他の投資よりも高いです。いまでもナンピンや無理な取引をしてしまう人は海外口座で取引をした際に、必ず同じことを繰り返してしまいます。

 

さらに、偶然大きな利益を出す誤った成功体験を積んでしまうと、大きく勝つことに依存してしまいます。その結果、入金してはロスカットをする泥沼にはまってしまいます。

 

月単位で損益をプラスにできない初心者は、まず低レバレッジの日本の証券口座で月単位の損益をプラスにしましょう。海外口座の検討はそのあとでも遅くありません。

一発逆転を目指すには、徹底したメンタル管理が必要

このように海外口座を開設してハイレバレッジ取引をすることはハイリスクハイリターンな投資といえます。月利1,000%を継続し、短期間で億トレーダーになることも可能な世界です。しかし、そのような億トレーダーを排出する一方で多くのFX初心者がかき集めた投資資金を失っていることも事実です。海外口座を開設して夢を追うことも大切ですが、このような現実を抑えることも重要です。

 

メンタル管理を徹底させるためには自分のトレードに関するルールを作ることが大切です。どのような条件で新規の建玉を注文するのか、どのような条件で損切りを確定させるのか、など感情に左右されない機械的なルール作りが大切です。まずはルールを厳守した上で安定した利益を出せるようにしましょう。

 

安定して勝てるようになると、知らぬ間にプロのトレーダーとしての道が拓けています。ここで初めて海外口座を開設し、ハイレバレッジ取引をするかどうか検討するべきでしょう。

 

リスクを取る順番を間違えると痛い目をみてしまうので、リスク管理は慎重におこなうべきです。

 

 

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員

 


 

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