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「人間心理の逆を突く」ことがFXトレードの鉄則
FXはよくメンタルの勝負だといわれますが、欲望に勝つことがFXで勝つための条件です。
具体的にどうすればいいのかというと、「すでに買われている状態では買わず、すでに売られている状態では売らない」ということです。「これから買われそうなときに買い、これから売られそうなときに売る」ということが市場の鉄則です。そこを考えていくのがFXの手法であり、テクニカル分析なのです。
では人間心理の逆とはどういう意味なのでしょうか。欲望に勝つとはどういう意味なのでしょうか。
テクニカル分析に則ったFXの手法というものは、人間の心理や欲望に反するものであり、仮に手法を使ったからといってその通りに実行することは難しいものなのです。
「そんな馬鹿」と思われるかもしれませんが、それが真理であり現実なのであり、だからこそFXはメンタルの勝負であり、敗者と勝者が現実に存在しています。FXは儲けるためにおこなうものです。どんなトレーダーだってそこから逃れることはできません。
しかし、FXを儲けるためにおこなおうとすると必ず敗北するのがFXなのです。
FXトレード…市場の鉄則とは?
しかし、そもそもなぜすでに買われている状態では買わず、すでに売られている状態では売ってはならず、これから買われそうなときに買い、これから売られそうなときに売らなければならないのでしょうか?
これは需要と供給ということを考えていけばわかります。
需要とは、物が欲しい人のことで、供給とは実際の物そのものです。物が欲しい人がいる間は物は売れるが、物が欲しい人に物を売った場合、その人はすでにもうその「物」がいらなくなる場合があります。
たとえば、冷蔵庫などの耐久財の場合は話が簡単で、一家に一台あればもういらないという人がでてきます。一度買ってしまえば壊れるまで使うので、再度買うには時間がかかります。新商品はもっと性能がいいとなっても、それで買い替えない人もいます。
では、食料品などの消耗品はどうなのか? これなら永久的に買うのではないかと思われますが、これも「飽き」とか「流行」などによって買われにくくなっていきます。
つまり、物は売れば売るほど、必ず買われない、または買われにくくなる傾向があるということです。
為替相場と市場の鉄則の関連性とは?
「確かに、市場の鉄則についてはわかった。しかし、それと為替相場であるFXとではなんの関係もないのでは?」と思うかもしれませんが、大いに関係はあります。むしろ為替相場こそ、まさに市場の鉄則がシビアに当てはまる世界なのです。
為替相場では、「買い」と「売り」の両方が存在しますが、この2つは同じ意味で、両方ともポジションを「保有する」という意味です。どちらも物を買った状態と同じ状態です。
為替相場でトレードしているトレーダーという人たちは、必ずポジションを手放して、利益を得ようと考えています。つまり、物を買って、価値が上がったら売ろうと考えているわけです。
そして、先に物を買えば買うほど、つまりポジションを持つのが早ければ早いほど時間がたつにつれて価値が高くなっていきます。
早くポジションを得れば、大きな利益があり、遅くポジションを持つと損害があるというのがFXのトレードの世界であり、市場の鉄則です。
トレーダーたちは皆まだ、買われてないときに買い、まだ売られてないときに売ろうと考えます。それはいわば宣伝ともいえます。このポジションを持てばこれから価値がつくと一番手を挙げて扇動するのです。
実際にそれで買いやら売りやらのポジションを持つフォロワーがついていけば、そのポジションの価値は高まっていきます。
そして、価値が最大まで高まった状態でポジションを手放すというのが一連のトレーダーの仕事の流れとなるわけですが、最大まで価値が高まった状態で、「このポジションはここまで宣伝されていてそんなにおいしいなら自分は持っておこう」と思ってポジションを持ってしまうと、損害を被ってしまうわけです。
逆にいえば、為替相場で上がり切った状態や下がり切った状態では手を出さず、上がり切ったらむしろ売り、下がり切ったらむしろ買う、つまり一番手の状態になることを意識する必要があります。