日本の証券会社から個人でFXをする場合、かけられるレバレッジは最大25倍に設定されています。一方、海外口座では100倍以上のハイレバレッジでの取引が可能です。レバレッジが高ければ、高リターンが期待できますが、投資初心者が海外口座での取引をおこなうのは危険だと株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏は話します。なぜなのでしょうか。みていきましょう。
依存症で破産も…FX初心者が陥る「ハイレバレッジ取引」に潜む罠 ※画像はイメージです/PIXTA

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リターンは大きいが…海外口座でのFXの危険性

FX(外国為替証拠金取引)とは証拠金を担保に外国為替取引をすることです。

 

FXでは「レバレッジ」と呼ばれるテコ入れをすることで実際の元手の何倍もの為替取引が可能になります。現在、日本の証券会社において個人がかけられるレバレッジは最大25倍です。

 

しかし海外ではレバレッジを100倍、500倍と日本よりはるかに高く設定できる証券会社もあります。確かにレバレッジが高ければ高いほど、少ない資金で大きな取引が可能になり、大きなリターンを得ることができます。しかし裏を返せば、高レバレッジであればあるほど一度の損失額が大きくなります。

ハイレバレッジ取引のメリット

まずハイレバレッジ取引のメリットを考察していきます。メリットは以下の通りです。

 

1. 少ない資金で元手の何十倍もの取引が可能になる

2. 短期間で大きな利益を出せる

3. 海外口座のボーナスが豊富

 

先述したとおり、FXは資金にレバレッジをかけて元手以上の金額を扱う投資です。そしてレバレッジが高いほど扱える金額は大きくなります。投資のためにまとまった資金を用意できない人にとってレバレッジ取引はお金持ちへの近道といえるでしょう。

 

例)元手10万円の場合

レバレッジ25倍→運用可能額250万円相当

レバレッジ100倍→運用可能額1000万円相当

 

例からわかる通り、手元に10万円しかない場合でもレバレッジによっては1000万円以上の取引が可能になります。

 

またレバレッジは運用可能額と比例して得られる利益も増やします。レバレッジを100倍以上かけられる海外口座では、月利1000%超えも実現可能でしょう。使い方によってハイレバレッジ取引は大変資金効率のよい投資といっても過言ではありません。

 

さらに海外口座のボーナスが豊富であることも魅力のひとつです。入金額に応じたポイントバックなど新規参入者向けのイベントが定期的に開催されています。

ハイレバレッジ取引のデメリット

次にハイレバレッジ取引のデメリットを考察していきます。デメリットは以下の通りです。

 

1. 損失額が大きい

2. 大きな利益を出すことに慣れて小さな利益に満足できなくなる

 

ハイレバレッジ取引は得られる利益が大きい分、損失額も大きくなります。海外口座で数百倍のレバレッジをかけた場合、30pipsほど逆方向に値が動いただけで強制ロスカットされてしまう可能性があります。リスクとリターンは表裏一体です。莫大な含み損を抱える恐怖に打ち勝つメンタルがなければ、ハイレバレッジ取引の世界で生きていくことは厳しいでしょう。

 

また、短期間で大きな利益を出すことでハイレバレッジ依存に陥る可能性があります。ハイレバレッジ依存とは小さい利益に満足できず、常にハイリスクなトレードを望んでしまう現象です。その結果、一度の損失で資産のほとんどを失い、為替相場の世界から退場することになるでしょう。