「医師免許をとれば一生安泰」は幻想…コロナ禍で激変した「医師の現実」 (※写真はイメージです/PIXTA)

医師といえば、「高学歴・高収入・将来安泰」のイメージがあります。しかし新型コロナの流行拡大によって、その基盤に変化が生まれていると、高座渋谷つばさクリニックの武井智昭氏はいいます。本記事では、コロナ禍で生まれた「路頭に迷う医師」の現状と実態についてみていきます。

増える解雇・雇い止め…医師界は「買い手市場」に

しかし、新型コロナウイルスの流行が始まった2020年からは、患者の「受診控え」による収益減少で経営状態が悪化し、「医師の解雇・雇い止め」が増加しました。

 

その一方で新型コロナウイルス感染症を対応する医療機関においては、業務負荷の増大にともない常勤医師の転職希望者も増加しました。受診控えが続いたため、医療機関の求人数も減少傾向となり、常勤ポストでも数割程度、非常勤(週1回などのレギュラー、あるいはスポット)では5割程度にまで減少し、これまでの「売り手市場」から完全に「買い手市場」となりました。

 

診療科でみると、小児科・耳鼻科・整形外科など、患者数の減少幅が大きい診療科ではその傾向が顕著であり、都心部でもこの傾向は強くありました。こうした状況から医療機関では採用のハードルを大幅に上げました。

 

例をあげると、東京から電車で90分の地方都市の小児科求人では、募集をかけたところ、1時間で23人の応募がありました。都心部における小児科求人では、時給を10,000円の相場から半額にしても、応募が続きました。

 

これはつまり、「医師側の希望条件がとおりにくくなった」といえます。採用されるにはこれまで以上のアピールできるスキルと人間性が要求されますが、採用後では比較的厚遇となっており、この少ないポストを巡って火花を散らしています。

 

一方で、これまでの売り手市場からのモードチェンジができず、路頭に迷い求人をさまよい歩く医師も多くいました。なかには都心でタワーマンションを購入したものの大幅な収入減で泣く泣く手放した医師や、18ヵ所に応募して2日以内にすべて断られた医師もおりました。

路頭に迷った医師は「ワクチン接種」に殺到

2021年5月より全国で、国策として新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されました。集団接種も同時期から開始となりましたが、短期間で大人数のワクチン接種を実施するため、接種の担い手が不足しました。

 

また、ワクチン接種促進が「国策」であるために、手厚い補助金が支給されました。例として休日に多数の方を接種した場合、「1人あたり7000円強」の委託料が収入となりました(ワクチンの薬価は国が負担します)。

 

このような高額報酬の案件が多数出たため、金銭面で困窮していた医師の応募も殺到しました。ただ、ワクチン接種後のアナフィラキシー・迷走神経反射、そのほか予測し得ない事態に対して適切な対応ができた医師は少なかったという現場報告もありました。

 

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    高座渋谷つばさクリニック 院長

    小児科医・内科医・アレルギー科医。2002年、慶応義塾大学医学部卒業。多くの病院・クリニックで小児科医・内科としての経験を積み、現在は高座渋谷つばさクリニック院長を務める。感染症・アレルギー疾患、呼吸器疾患、予防医学などを得意とし、0歳から100歳まで「1世紀を診療する医師」として地域医療に貢献している。

    著者紹介

    連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

    ※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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