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足が痛い!よくある3つの例
整形外科では「異常なし」…歩いていると足が痛むAさん
【医師の解説】
歩いていて徐々にふくらはぎや大腿部が痛くなり、歩けなくなる状態は、主に動脈の異常です。動脈が動脈硬化をおこし、内腔が狭くなり、狭くなった先の血流が少なくなるために生じます。このような動脈の内腔が狭くなった状態を「閉塞性動脈硬化症」と呼びます。
足の傷が治りにくいBさんの原因は「虚血」
【医師の解説】
傷が治りにくい原因はいくつかありますが、そのなかでも足の血流が不足している「虚血」のために、傷が治りにくい人がいます。その場合、傷の治療だけではなく、血流を改善する治療が必要となります。
皮膚科に行っても治らない…皮膚欠損が徐々に大きくなるCさん
【医師の解説】
医師:皮膚が欠損した状態「皮膚潰瘍」は、いくつかの原因で生じますが、血流不足で生じることがあります。
上の3例はいずれも「閉塞性動脈硬化症」
上記の例では、3名いずれもが「閉塞性動脈硬化症」といわれる動脈の病気の症状です。下肢の動脈が動脈硬化により狭くなったり、詰まったりします。それより先に血液が十分にいかないため、歩いていると足が痛くなったりします。
「足が悪くなった」と整形外科を受診される方が多いのですが、これは血管の病気です。
皆さまのご近所に、整形外科医院や皮膚科医院はあっても「血管外科」や「心臓血管外科」の医院はあまり見かけないと思います。そのため、足の症状があると多くの方は整形外科医院や皮膚科医院を受診しているのが現状です。
もし、動脈の血流不足が疑われるようでしたら、早めに血管外科または、心臓血管外科のある病院を受診しましょう。
医師の触診により診断が可能
診断は、比較的簡単にできます。専門医が動脈を触診することで、ほとんどの場合診断がつきます。客観的な検査法として、四肢の血圧を測定し、下肢の血流を調べる「ABI」という検査がよく行われます。
最終的には、CTによる画像診断により、どの部位の動脈が狭くなったり、詰まったりしているかがわかります。
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