有価証券報告書から紐解く、三菱と三井の給与事情
日本を代表する企業グループであり、ライバルとして取り上げられることも多い、三菱と三井。中核企業の給与事情をみていきましょう。
まず商社。2020年度の売上は三菱商事が4兆円ほど、平均給与では200万円ほど上回っています。2社とも1,000万円を優に超える給与額です。
■三菱商事(売上:12兆8,845億円)
1,678万3,874円
(従業員数5,725人、平均年齢42.7歳、平均勤続年数18年5ヵ月)
■三井物産(売上:8兆0,102億円)
1,482万5,000円
(従業員数5,587人、平均年齢42.1歳、平均勤続年数18年3ヵ月)
次に銀行。持ち株会社と銀行、それぞれをみていくと、平均給与ではどちらも三井に軍配があがりました。
■三菱UFJフィナンシャル・グループ(経常収益:6兆0,253億円)
1,070万0,700円
(従業員数:2,726人、平均年齢:41.1歳、平均勤続年数:15.7年)
■三菱UFJ銀行
773万1,000円
(従業員数:3万0,554人、平均年齢:38.3歳、平均勤続年数14.7年)
■三井住友フィナンシャル・グループ(経常収益:3兆9,023億円)
1,142万4,000円
(従業員数:1,034人、平均年齢:40.0歳、平均勤続年数:15.8年)
■三井住友銀行
842万3,000円
(従業員数:2万8,104人、平均年齢:38.0歳、平均勤続年数:14.7年)
不動産では三井に軍配があがったものの、その差はたった6万円という僅差でした。
■三菱地所(売上:1兆2,075億円)
1,267万5,663円
(従業員数:953人、平均年齢:40歳9ヵ月、平均勤続年数:15年3ヵ月)
■三井不動産(売上:2兆0,075億円)
1,273万7,000円
(従業員数:1,776人、平均年齢:40.8歳、平均勤続年数:11.0年)
ちなみに三井不動産は「三井グループ御三家」の一角を占める企業。商社、銀行のほか、三菱グループで御三家の一角を占めるのが、三菱重工業。川崎重工業とIHIと共に三大重工業の一角を成す企業です。
■三菱重工業(売上:3兆6,999億円)
859万8,800円
(従業員数:1万4,553人、平均年齢:41.3歳、平均勤続年数:18.1年)
日本を代表する企業グループである、三菱グループと三井グループ。有価証券をもとに、中核企業の給与事情をみていきました。三菱、三井と看板を掲げていても業界が違えば、給与もまちまち。それでもその業界では間違いなく頭一つ抜けた給与水準であることには変わりはないようです。