(※写真はイメージです/PIXTA)

小児科を受診すると、さまざまな薬を処方されます。「病院で処方されたのだから効くだろう」とそのまま飲ませてしまいがちですが、「子供に処方される薬の効果と効能について正しい知識を持っておく必要がある」と、医療法人啓信会きづ川クリニック小児科医の米田真紀子氏はいいます。今回は、感冒時の子供の咳と、咳止め(鎮咳薬)と呼ばれる薬の効果について詳しく解説します。

鎮咳薬の効果は限定的…「割り切り」が重要

鎮咳薬は小児科において風邪診療で最もよく使われるであろうお薬ですが、その効果は限定的です。

 

中枢性鎮咳薬に関しては、効かないどころかかえって風邪の治りを遅くするというようなエビデンスも出ており、最近は処方されることが少なくなり、去痰薬の処方が主流になっています。喘息病態が合併している場合には、喘息の治療を行います。

 

一般的によく知られてきているように、風邪には特効薬がありません。小児科で処方するとすれば、多少なりとも症状を緩和する可能性のあるお薬で様子をみて、あとは子どもの回復力を期待するしかありません。

 

上記のお薬はあくまで、症状を緩和する「可能性がある」程度のものと割り切ることも重要です。

 

「せっかく頑張って飲んでいるのに全然効かない」とやきもきしてしまう気持ちもわかりますが、お薬の効果を過度に期待せずに、しっかり水分を摂らせたり、鼻水を吸引してあげたり、しっかり休めるときに休んでなるべく楽になれるようにケアをしてあげることがとても重要です。

 

 

米田 真紀子

小児科医

医療法人 啓信会きづ川クリニック

 

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※本記事は、最先端の「自分磨き」を提供するウェルネスメディア『KARADAs』掲載の記事を転載したものです。