バランス型ファンドはとても優秀ですが、それでもメリットとデメリットはあります。将来の投資できる年数がだんだん短くなってきたと感じる方や、現役世代で、あまり資産運用に時間をかけられない方であれば、バランス型ファンドを選んで手間を省くのは合理的です。独立系FPが著書『ていねい図解!初心者のための投資信託教本』(日本橋出版)で「投資信託」をわかりやすく解説をします。
「バランス型ファンド」って?そのメリット・デメリットは【FPが解説】 ※写真はイメージです/PIXTA

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バランス型ファンドはリスク分散になるのか

「バランス型ファンドなら分散されて色々入っていますよね。バランス型ファンドを1本持つだけでいいですか」

 

勿論、バランス型ファンドには、たくさんの魅力がありますので、その方の将来の資産目標やご希望によっては、バランス型ファンドのチョイスもいいと思っています。この記事では、バランス型ファンドのメリットとデメリットをお伝えしたいと思いますが、まずは、バランス型ファンドとは何かからお伝えします。

 

■バランス型ファンドとは

 

バランス型ファンドとは、名前の意味としては、「バランスしているファンド、均衡・調和のとれた投資信託」。株式だけなどどこかの資産クラスに頼るのではなく、複数の資産や市場へバランスよく投資する投資信託のことです。その中身は、別々の資産クラスの金融商品で、例えば、株式と債券を組み合わせてあったり、株式と債券とリートが組み合わせてあったりします。

 

バランス型ファンドの中に、複数の投資信託で運用を行う、ファンドオブファンズ形式のものもあります。ファンドオブファンズとは、複数の投資信託を組入れているファンドです。そもそも優秀な投資信託を選んで、それを複数組み合わせて投資しているものは、考え方としてとても合理的です。

 

バランス型ファンドの種類として、配分比率固定型、配分比率変動型、ターゲットイヤー型、リスク一定型などがあります。

 

配分比率固定型は、投資信託に入っている資産クラスの配分を固定化しているタイプです。

 

配分比率変動型は、反対に、投資信託に入っている資産クラスの配分を機動的に変更するタイプです。

 

ターゲットイヤー型は、退職する年齢、又は資金受取開始年齢など、あらかじめ目標とする年(ターゲット・イヤー)を決め、序盤は積極的な運用を行い、ターゲットイヤーに近づくにつれて安定運用資産の割合を引き上げていき、ターゲットイヤーに達したら安定運用にしてしまうタイプです。

 

リスク一定型は、事前に受け入れられるリスクを設定して、その範囲内で運用するタイプです。

 

「何故、バランス型ファンドがリスク分散になるのか」

 

投資信託の基本のキの中で、「複数本の商品を持つことでリスクヘッジする」ということを書きました。ここでいう複数本というのは、ただ何本かの投資信託を持てばいいというのではなく、異なる資産クラスの投資信託を持つということでした。異なる資産クラスというのは、例えば、株式投資信託と公社債投資信託という組み合わせ。

 

公社債である債券が値下がりすると、反対に、株式は値上がりする傾向があるので、その二つの資産クラスの相関関係は、逆相関の関係にあると言われています。通常、ポートフォリオに、株は収益を上げるために組み込まれ、債券は流動性や安全性を保つために組み込まれます。

 

また、資産クラスには、相関と逆相関以外に、非相関という関係もあります。お互いの値動きに全く作用されない、無関係な関係です。相関、逆相関のみでなく、非相関も組み合わされたものを選ぶと、そのときの経済状況によっては、下がっている資産があるときに、その損失を補完又は軽減してくれるかもしれません。

 

それぞれの投資信託の投資方針には、資産クラスの中の、何と何が組み合わされているかが記載してあるので、確認をしてから、商品を決めます。自分が既に持っている金融資産クラスとは違うものが含まれていると、現状より、より良いリスク分散が望めます。

 

そうした、異なる資産クラスの金融商品を最初から組み合わせてある投資信託が、バランス型ファンドです。良いバランス型ファンドを選べば、良いリスク分散につながります。

 

「バランス型ファンドを選べば、なんでも安心なのでしょうか。」異なる資産クラスを中身に入れている投資信託なので、なんらかのリスク分散にはなります。ただ、バランス型ファンドがどのくらいのリスク分散になるのかというのは、バランス型ファンドの中身次第になります。

 

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