警察庁から犯罪の発生状況をまとめた『犯罪統計資料』が発表されました。コロナ禍で社会情勢が変わるなか、世の中の犯罪はどのようになっているのでしょうか。みていきましょう。
都道府県「犯罪検挙率」ランキング…1位と47位の差、50%以上 (※写真はイメージです/PIXTA)

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コロナ禍で犯罪総数は減少傾向にあるが…

警察庁『犯罪統計(令和3年1~12月分 確定値)』によると、2021年、刑法犯の認知件数は56万8,104件。コロナ禍で街頭犯罪や侵入犯罪が激減したことで、戦後最少を更新した2020年をさらに下回りました。

 

【刑法犯総数の推移】

2017年:91万5,042件

2018年:81万7,338件

2019年:74万8,559件

2020年:61万4,231件

2021年:56万8,104件

 

出所:警察庁『犯罪統計』より

 

細かくみていくと、「粗暴犯」「凶悪犯」「窃盗犯」は減少していますが、「知能犯」(2020年3万4,065件→2021年3万6,663件)と「風俗犯」(2020年7,223件→2021年7,880件)と増加。コロナ禍、人々の行動様式が変わるなか、犯罪のカタチにも変化があるようです。

 

さらに罪種ごとにみていくと、凶悪犯では「強制性交等」のみが前年比4.2%増、粗暴犯では「脅迫」のみが3.0%増。知能犯では「汚職のうち賄賂」が最も増加し、前年比46.9%増。また「偽造のうち通貨偽造」も43.3%増と大きく増えました。また「詐欺」も前年比9.5%増。コロナ禍、高齢者を狙った「給付金詐欺」などが増えている現状がみてとれます。

 

また重要犯罪(殺人、強盗、放火、強制性交等、略取誘拐、強制わいせつの6罪種)にフォーカスすると、2020年8,935件から、2021年8,821件と前年比98.7%に。そのなかで「強制性交等」が前年比104.2%「強制わいせつ」は前年比103.1%と、コロナ禍で性犯罪が増加傾向にあることがわかります。

 

重要窃盗犯(侵入盗、自動車盗ひったくり、すり)も、2020年5万1,604件から、2021年4万4,076件と、前年比85.4%と減少傾向。在宅時間が増えていることが要因と考えられます。そのようななか「ATM破り」や「官公署荒し」、「工場荒し」など、組織的犯行と考えられるものが増加しています。