東京都心では、マンション価格がバブル超え。「そんな高いマンションを買えるか……」と思わず嘆息してしまう水準です。いま、会社員が買える街とは。今回は、千葉県「八街」に焦点をあてます。
格安でマイホームが買える「千葉県・八街」…東京都心に電車通勤の現実味 ※画像はイメージです/PIXTA

八街へ移住も「リモートワーク」が解除されたら…

実際に八街に移住した人のなかには、「コロナ禍でリモートワークになったから」という人もいるでしょう。しかしリモートワークが解除されたら……。そもそも出社が必須なら……。八街への移住は現実的なのでしょうか。仮に「東京」に会社があり、始業が9時だとしましょう。「東京」には始業30分前には着くように考えると、「八街」発は7時11分。途中、「佐倉」で総武線快速に乗り換えて「東京」へ向かいます。所要時間は1時間15分ほど。首都圏では決して非現実的な時間ではないかもしれません。

 

遅くなったときはどうでしょう。「東京」発の終電は23時06分発。途中、「千葉」で乗り換えて、「八街」着は0時21分。少々終電の早さが気になりますが、許容範囲でしょうか。

 

ただ問題は前出の通り、電車本数。東京近郊のように、通勤時間帯には数分に1本電車があり、10分電車を待つとなると「長い!」とイライラしてしまうようでは、八街での暮らしは難しいかもしれません。

 

一方、「千葉」駅周辺が職場、という場合であれば、電車ユーザーであっても十分通勤圏内だといえそうです。

 

また八街には「いろいろとない」という声も。その代表的なものが「警察署」。市内には通常の規模より大きい交番はあるものの、警察署はなく、お隣の佐倉警察署が街の安全を守っています。医療機関も不十分という不満もよく聞かれ、ときに不便を感じることもありそうです。

 

子育て層ならではの意見としては「歩道がないから、子どもの通学が不安」という声も。当然、幹線道路には歩道がありますが、いわゆる田舎道には歩道はありません。見通しもいいので、結構なスピードで車が通ることがあるのだとか。都会でも歩道のない車道はありますが、少々事情は異なるようです。

 

「静かな環境で子育てをしたい、けれどもたまに出勤も」という会社員層から支持が高まる八街。都会とは勝手の違いに戸惑うことも多いでしょう。それでも夢のマイホームがリーズナブルに叶う街として、今後も注目です。