日本証券業協会による『個人投資家の証券投資に関する意識調査』。2006年から行われている調査ですが、2021年の結果から、日本人の投資に対する意識についてみていきましょう。
「いま、10万円もらえる」か「1年後、11万円もらえる」なら、どちらを選びますか?各年代の回答

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目の前の投資話に、あなたならどう答える?

同調査では、金融に関する行動心理学について質問をしています。

 

まず「近視眼的行動」をみる、以下の質問。

 

お金を必ずもらえるとの前提で、(1)今10万円をもらう、(2)1年後に11万円をもらう、という2つの選択があれば、(1)を選ぶ

 

これに対して「そう思う」と回答したのは37.5%、「そう思わない」は48.8%、「どちらとも言えない」は13.6%でした。また「そう思う」か「そう思わない」の回答について、年代別にみていくと、年代が上がっていくにつれて、近視眼的行動をとる割合が高くなることが分かります。

 

【近視眼的行動を問う設問への回答】

■男性

20~30代:「そう思う」37.1%、「そう思わない」50.3%

40代:「そう思う」30.9%、「そう思わない」55.1%

50代:「そう思う」36.6%、「そう思わない」48.2%

60~64歳:「そう思う」39.2%、「そう思わない」44.4%

65~69歳:「そう思う」43.1%、「そう思わない」41.9%

70歳以上:「そう思う」51.9%、「そう思わない」34.2%

 

■女性

20~30代:「そう思う」27.4%、「そう思わない」62.3%

40代:「そう思う」25.5%、「そう思わない」62.7%

50代:「そう思う」21.4%、「そう思わない」65.1%

60~64歳:「そう思う」33.4%、「そう思わない」54.6%

65~69歳:「そう思う」39.4%、「そう思わない」49.1%

70歳以上:「そう思う」44.6%、「そう思わない」41.5%

 

出所:日本証券業協会による『個人投資家の証券投資に関する意識調査』

 

次に「損失回避傾向」をみる、こんな質問

 

10万円を投資すると、半々の確率で2万円の値上がり益か、1万円の値下がり損のいずれかが発生する場合、投資をしない

 

これに対して「そう思う」と回答したのは29.1%、「そう思わない」は34.0%、「どちらとも言えない」は36.8%でした。同じように「そう思う」か「そう思わない」の回答について注目していくと、どの年代であろうと、女性のほうが損失回避傾向が強いことが分かります

 

【損失回避傾向を問う設問への回答】

■男性

20~30代:「そう思う」28.3%、「そう思わない」50.3%

40代:「そう思う」20.3%、「そう思わない」55.1%

50代:「そう思う」24.5%、「そう思わない」48.2%

60~64歳:「そう思う」23.4%、「そう思わない」44.4%

65~69歳:「そう思う」24.9%、「そう思わない」41.9%

70歳以上:「そう思う」25.0%、「そう思わない」34.2%

 

■女性

20~30代:「そう思う」35.4%、「そう思わない」28.3%

40代:「そう思う」30.7%、「そう思わない」29.2%

50代:「そう思う」34.2%、「そう思わない」23.4%

60~64歳:「そう思う」39.9.%、「そう思わない」23.9%

65~69歳:「そう思う」37.5%、「そう思わない」26.9%

70歳以上:「そう思う」36.8%、「そう思わない」20.1%

 

出所:日本証券業協会による『個人投資家の証券投資に関する意識調査』