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正社員になるハードルが高かった氷河期世代の40代
大学を卒業しても就職できず、非正社員の道を歩んだ人が多かった氷河期世代。さまざまな説がありますが、1993年から2005年卒と定義するものが多く、いまの40代はほぼこの世代に当たることになります。
厚生労働省『労働力調査』によると、15~64歳の労働力人口(就業者と完全失業者を合わせた人口)は5,946万人。そのうち正社員は3,419万人で全体の57.5%、非正社員は1,701万人で全体の28.6%でした*。
*労働力調査では『会社、団体等の役員を除く雇用者について、勤め先での呼称により、「正規の職員・従業員」「パ-ト」「アルバイト」「労働者派遣事業所の派遣社員」「契約社員」「嘱託」「その他」の7つに区分。「正規の職員・従業員」以外の6区分をまとめて「非正規の職員・従業員」として表章』としている。本記事では「正規の職員・従業員」を正社員、「非正規の職員・従業員」を非正社員と表記。上記の定義から、両者加算しても100にはならない
年齢別にみていきましょう。
20代の労働力人口は1,047万人で、正社員率は63.1%、非正社員率は29.5%
30代の労働力人口は1,215万人で、正社員率は66.7%、非正社員率は22.5%。
40代の労働力人口は1,610万人で、正社員率は60.3%、非正社員率は25.5%。
50代の労働人口は1,419万人で、正社員率は55.3%、非正社員率27.2%。
60代前半の労働力人口は544万人で、正社員率は30.9%、非正社員率は45.0%。
50代は役員が多くなったり、なかには定年を前に働き方を変えたりするなどして、正社員でなくなることも。また子育てを終えた人たちが非正社員で仕事復帰することも多く、全体として正社員率は下がる傾向にあります。
その前の世代をみると、特に40代は、子育てや住宅ローンの返済など、支出が多くかさむ時期。また会社を引っ張っていく存在として活躍する人も多くなる年代でしょう。それにも関わらず、20代、30代と比較して、正社員率は低下。「社員になれなかった氷河期世代」を象徴しています。
また労働力人口に対する「パート・アルバイト」の割合をみていくと、20代では21.6%、30代では16.3%、40代で18.6%。いわゆるフリーターも多い20代で割合が高いのは分かりますが、年齢が上がるにつれて低下していくのではなく、40代で再び増加。ここからも「正社員を諦めた氷河期世代」。そんな実態を垣間みることができます。