不動産投資は立地が決め手とよく耳にしますが、好立地の不動産に投資しながらも、失敗してしまう投資家は珍しくありません。その理由のひとつに「管理をお願いしている不動産会社にある」と資産コンサルタントの山崎博久氏はいいます。良い管理会は何をしているのか、みていきましょう。
投資の成否が決まる…入居者が集まる不動産会社は何をしているのか?

「いい不動産会社」がしている具体的な取り組み

では具体的に、どのような取り組みをしている不動産会社を選べば良いのでしょうか?ここでは特に参考にしたい事例を紹介します。

 

物件に新たな価値を加えている

 

入居者が理想とする生活や、これまで体験したことがない新しい生活を提供できる物件なら「ぜひ住んでみたい」と選ばれる物件になります。そのためには単に古い部屋をきれいにするリフォームより、物件に新たな価値を加えるリノベーションを行っている不動産会社がおすすめです。

 

例えばデザイン性の高い内装にしたり、使ってみたいと憧れるようなキッチンに入れ替えたりした物件なら、入居者の新生活への期待が大きくふくらみます。特に自宅で過ごす時間が増えた現在では、単に寝起きするだけでなくどれだけ自宅で楽しく過ごせるかも重視されます。

 

「見えない部分」のトラブルを未然に防いでいる

 

建物に安心や品質を感じてもらい、入居者に長く住みたいと思われる物件にする対策もあります。例えばリノベーション工事の際に、床や壁をはがし通常は見えない給排水管などの点検を行う不動産会社もあります。そこで劣化や損傷が見つかれば、修理や交換をする「フルリノベーション」を行います。

 

こうした物件は、見えない部分のトラブルを未然に防いでいると入居者に安心してもらえます。さらに物件を購入するオーナーにとっても、所有した後に突然修繕費がかかるような事態を防ぐメリットになります。

 

また床や建具などの内装に高品質な材料を使い、耐久性や質感に優れた「ロングライフリノベーション」をする不動産会社もあります。他とはひと味違う物件として入居者に愛着を感じてもらえれば、他に目移りせず長く住んでもらえることになるはずです。

 

自社サイトでの魅力的な物件紹介

 

もし空室になったとき、不動産会社が入居者募集のためどのように物件情報を発信しているかはとても大切です。いくら付加価値の高い物件でも、部屋を探している人にその魅力が十分に伝わらなければ選んでもらえないからです。

 

情報発信には、雑誌やポータルサイトに物件情報を掲載する方法がありますが、現在は自社サイトに写真を載せて入居者を募集する不動産会社も増えています。ところが同じようにリノベーション物件を扱うサイトでも、会社によって物件紹介の仕方に違いがあります。

 

空室で何もない内観写真を並べているだけのところもあれば、その部屋に住むとどんな生活が実現できるか想像しやすいように、人物や家具などを入れた写真を紹介しているサイトもあります。中にはリノベーション工事の様子を掲載し、住む人に安心してもらう工夫をしている不動産会社もあります。

 

情報の伝え方によって、部屋を探している人が物件に持つ印象が良くも悪くもなります。賃貸物件の購入を検討する際は、不動産会社がどのように情報を発信しているか借りる人の気持ちになって確かめてみましょう。