他人の資産を預かりそれを運用し、運用手数料や雇用主からの給料を収入源とする人たちを、ファンドマネージャーと呼びます。彼らはいわゆる「投資のプロ」です。彼らには誰もが太刀打ちできないと考えるでしょうが、実はプロに勝つ個人投資家も大勢いると、株式会社ソーシャルインベストメント取締役CTOの川合一啓氏はいいます。個人投資家がプロに勝てる理由をみていきましょう。
投資の世界で「プロに勝つ個人投資家」が大勢いる理由、4つ ※画像はイメージです/PIXTA

理由③ 個人投資家は「買わない」という選択ができるから

プロのファンドマネージャーの場合、他人の資産を預かっているために、運用にノルマがある場合もあります。利益率もそうですし、総資産額の何パーセント以上を現金にしておいてはならない、というルールを課せられているマネージャーもいるそうです。

 

しかし、市場全体が過熱していて急落の可能性が高いと思えるときや、良い投資アイデアがない時など、「買わないで現金で持っていた方がよい」という状況も時には訪れます。

 

それでもプロはそこで、信用買いでも空売りでも、あらゆる手段を講じて利益を上げることを望まれます。しかしそれはリスキーでもあり、失敗してしまうこともあるでしょう。

 

ところが個人投資家には、そのような責務はありません。買わない方が良い時には、買わずにいてもよいのです。そして、結果としてそれが正解である場合もあるでしょう。また、兼業の個人投資家ならばそんな時に、残業や副業などをして別の手段でお金を稼いでもよいのです。

理由④ 個人投資家は周りの声を気にせず売買できるから

プロのファンドマネージャーの場合、ファンドに「こういう株に投資をしていく」というスタイルが定められていて、そこから逸脱した投資ができない場合もあります。また、他人のお金で投資をするわけですから、失敗したときに「何であんな銘柄を買ったんだ」「何であんなタイミングで売買したんだ」などと責められる投資をすることに躊躇もあるでしょう。

 

しかし個人投資家に、そんな事情などありません。将来性の乏しい業界に集中投資することもできますし、不祥事を起こした会社の株を逆張りで買うこともできます。自分自身の判断を信じて、好きな株を、好きな量だけ、好きなタイミングで売買できるのです。そんな選択肢の多さもまた、個人投資家にとって有利な点ではないでしょうか。

 

まとめ:「何でもあり」の個人投資家は、その自由を最大限に生かそう

個人投資家にはプロのファンドマネージャーと比べると、運用規模が小さいため買える株の種類が多い、機動的に動ける、買わないこともできる、周りの声を気にせず売買できる、という有利な点があります。

 

要するに個人投資家は、「何でもあり」で自由なのです。したがってその自由を最大限に生かしながら、あらゆる手段を講じて利益を最大化できるように励んでください。