FXトレードにある程度慣れてくると、次に手を出すのが「自動売買システム」だという人は多くいます。このシステムを利用すると人間の感情による行動を無くすことができるため、精神的に不安定な人ほど自動売買システムがオススメです。今回はFXトレードにおける自動売買システムのメリットとデメリットについて解説します。
FXトレード自動売買システム…初心者が使うと痛い目にあうワケ ※画像はイメージです/PIXTA

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FX自動売買システムのメリット

自動売買システムのメリットは大きく分けると下記の2点が挙げられます。

 

・精神的なダメージを負うことが少なくなる
・時間的な余裕が生まれる

 

FXトレードというのはトレーダー本人の精神的状況によって左右されることの多い投資です。

 

たとえば日本人に多いとされるのが「利確は上手いが、損切りが下手」というもの。

 

利確は「利益確定」の略語で、「利益の出ているタイミングで持っているポジションを決済する」ということです。損切りというのは利確の逆で「現在の相場から下がると大きなマイナスを被るために、小さなマイナスで被害を最小限に抑える決済」のことを指します。

 

この利確と損切りは上級者になると精神的影響を受けることが少なくなりますが、初心者のころは精神の影響を大きく受けます。

 

よくあるケースとしては、「もう少ししたら相場が回復するかもしれない」と思い、ズルズルと損切りのタイミングを先延ばしにしてしまうというものです。その他にも、「このままの状態ならもっと利益が伸びるかもしれないから、まだ決済をしない」というパターンもあります。

 

どちらの場合も相場を読み切っての行動ではなく、自分の精神面を重視しているので、どちらに転がってもマイナスになる可能性が高いです。

 

この点自動売買システムを利用すれば、一定の相場になったタイミングで自動的にポジションが売買されるため自分の精神状態を無視することができます。また一度セットした後は自動的に売買してくれるので、リアルタイムでマーケット情報を確認しなくてもよいというメリットがあります。

自動売買システムのデメリット

セットするだけで自動的に売買をしてくれるシステムなのでメリットが多いように見えるかもしれませんが、色々とデメリットもあります。

 

・システムが得意な領域が分かれている
・特定の自動売買システムが人気になると相場に影響を与えてしまう
・中長期予測のファンダメンタルズに弱い

 

自動売買システムというのは上昇トレンドに強いシステムや、下降トレンドに強いシステム、レンジ相場に強いなどそれぞれ得意な領域が限られています。

 

そのため、どの通貨ペアで利用するのかについては利用者側で決定し、さらにユーザー本人が微調整を行わなければいけません。「自動売買システムを利用していれば誰でも簡単に稼げる!」というような甘い話ではないので、その点に関しては注意してください。

 

次に、特定の自動売買システムが人気になると、多くの人が同じアルゴリズムを利用しているので、相場に影響を与えてしまいます。その結果、自分の希望している相場でエントリーできなくなったり、決済できなかったりするということが起きます。

 

また、FX会社によって利用できる自動売買システムが限られていることもあるので、これもデメリットの一つといえるでしょう。

 

最後のデメリットとしては、自動売買システムは相場のチャートを分析することで売買の判断をするため、中長期予測のファンダメンタルズには弱い傾向にあります。そのため、ファンダメンタルズによって相場が一方へ動いてしまうと、その結果を受けて自動的に売買をするためにマイナスを被ってしまうことも考えられます。

 

このようにメリットの多い自動売買システムですが、少なからずデメリットもあるので、利用する際には十分に理解してから利用するようにしてください。