ポイント2…「形成外科専門医」の資格をもっているか
美容外科はなに科だと思いますか? 「美容外科は美容外科でしょ?」なんて思っていませんか?
実は、美容外科は形成外科のイチ分野です。形成外科は、赤ちゃんの先天異常、顔面骨の骨折の治療、怪我や傷あとの治療、癌や病気で失った組織の再建などとても多岐にわたる治療領域を担当します。
そこから、「傷を綺麗に治す技術」「無くなったものを作り出す技術」が発展し、形成外科のイチ分野として美容外科になりました。
したがって、「美容外科医は形成外科医である」というのが本来の形です。たとえば、アメリカでは形成外科医としてキャリアをつんだ医師でなければ美容外科医になれません。
しかも、アメリカでも美容外科は人気であり美容外科医になるのは狭き門です。
医師であればだれでもなれる…「日本の美容外科医」の危険性
一方、日本では医師であればだれでも美容外科医になれます。医師国家試験に合格して2年間の初期臨床研修を修了し、美容外科に就職すれば美容外科医です。研修医あがりですぐ美容外科医となれる。恐ろしいですね。
美容外科受診を検討しているみなさんは、是非、形成外科専門医資格をもった美容外科医に治療を依頼するようにしてください。
形成外科専門医試験を受けるには、6年以上日本国医師免許をもち、初期臨床研修2年のあと4年以上大学病院や総合病院などで形成外科研修を行い、かつ4年以上継続して日本形成外科学会正会員であることが求められます。
そのうえで、書類審査、筆記試験、面接試験をパスして初めて資格が得られます。美容外科は形成外科の一分野なのですから、美容外科診療は形成外科の知識と技術を用いて、形成外科専門医が実践するべきであると思います。
ポイント3…他の医療機関と連携がとれているか
美容外科クリニックは、高次の医療機関である総合病院や大学病院とも連携がとれている必要があります。
なぜかというと、万が一緊急事態や合併症への対応がクリニックでできる範疇を超えてしまったときに、スムーズに他の高度な医療機関と連携できていないと治療機会を逸してしまうことがあるからです。
治療のタイミングが遅れると、後遺症を残したり、最悪のケースでは死亡したりすることもあります。近年では美容医療にも理解のある総合病院が増え、医療連携が進んでいます。
ホームページの医師の経歴に大学病院との関係が書かれている場合や連携医療機関などが記載されている場合、また実際に受診した際に連携医療機関などの表示がされているようであれば、「万が一のときに強い」クリニックである可能性が高いです。
まとめ
いいクリニックを選ぶ基準は色々ありますが、まずはこの3つのポイントをチェックすると、失敗する可能性がグッと減るでしょう。
広告などのイメージだけで選ぶのではなく、美容外科受診の際はしっかりと確認してみてください。
丸山 直樹
医療法人社団形星会 理事長
銀座マイアミ美容外科 院長
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