総務省から地方公務員の給与実態を明らかにする『地方公務員給与実態調査』の最新結果が公表されました。民間企業ではコロナ禍の影響で「給与減」となっていますが、地方公務員の給与事情はどうなっているのでしょうか。みていきましょう。
都道府県「公務員給与」最新ランキング…1位と47位に年間100万円弱の給与差 (※写真はイメージです/PIXTA)

地方公務員の退職金は2,000万円超え

さらに地方公務員の賞与についてみていきます。地方公務員の場合、各地域の条例に基づいて賞与が支給されますが、多くは国家公務員と同様、6月30日に夏の賞与、12月10日に冬の賞与手当が支給されます(通称、期末・勤勉手当)。その額は国家公務員に準じる形で決められます。

 

都道府県別にみていくと、トップは「東京都」1,774,200円、47位は「鳥取県」で1,316,000円。その差は45万円強でした(関連記事:『【2022年】都道府県「公務員の給与(月給/ボーナス)」ランキング』)。

 

【都道府県「公務員の賞与」ランキング】

1位「東京都」1,774,200円

2位「広島県」1,759,800円

3位「三重県」1,745,300円

4位「愛知県」1,720,300円

5位「大阪府」1,708,900円

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43位「北海道」1,475,300円

44位「高知県」1,442,900円

45位「島根県」1,423,500円

46位「青森県」1,389,100円

47位「鳥取県」1,316,000円

 

出所:総務省『令和3年地方公務員給与実態調査』より

 

さらに同調査では、地方公務員の退職金についても言及しています。60歳の定年で受け取る退職金が最も高いのは「愛知県」で2,290万9,000円。最も少ないのは「高知県」で2,041万1,000円、その差は250万円ほどです。定年まで勤めあげたのちの250万円の差を、誤差と捉えるかどうかは判断が分かれるところです(関連記事:『【2022年】都道府県「公務員の退職金」ランキング』)。

 

【都道府県「60歳退職者の退職金」ランキング】

1位「愛知県」2,290.9万円

2位「静岡県」2,277.8万円

3位「栃木県」2,230.3万円

4位「山梨県」2,215.0万円

5位「宮城県」2,214.1万円

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43位「富山県」2,068.7万円

44位「北海道」2,068.4万円

45位「香川県」2,065.0万円

46位「長崎県」2,051.1万円

47位「高知県」2,041.1万円

 

出所:総務省『令和3年地方公務員給与実態調査』より

 

地方公務員の最新の給与事情をさまざまな角度からみてきました。基本的に民間準拠が原則なので、コロナ禍においては給与減となりました。ただ公務員といってもさまざまな職種があり、このコロナ禍、家にも帰ることも、家族にも会うこともできずに働いている人も。そのような人が満足いく給与が得られているのかといえば、そうではありません。労苦に報いる賃金改善が求められています。