子どもがけいれんを起こしたら…発作時の対処法
けいれん時にはお子さんの意識がなくなり、顔色も悪くなるため、ご両親は焦ってしまうことがほとんどです。まずはご両親が落ち着いて、発作が何分続いているかをおおまかに計測してください。同時に、発作が左右対称なのか、眼球偏位があるのかなどを、余裕があれば観察してください。
そして、お子さんの衣服はゆるめて、安全で平らなところに寝かしてください。嘔吐のリスクもあるため、可能であれば体を横向きにして寝かしてください。
万一、けいれん発作が5分以上持続した場合には、速やかに救急車を呼んで医療機関への搬送・治療を受けてください。けいれんが5分以内におさまっていても意識や顔色が戻らない、あるいは再度の発作を繰り返してしまうという場合も、救急車をよんで医療機関での対応が必要となります。
また、意識の戻りがよくても、医療機関の受診をおすすめします。けいれん発作時には、噛む筋肉の緊張も相当強いので、口の中に指を入れたり、人工呼吸を開始したりすることは危険ですので控えてください。口の中に入れた指が傷ついたり、嘔吐物が気管・肺に入って窒息してしまう恐れがあります。
けいれんが持続した場合
救急車で搬送後、ただちに低酸素性脳症予防のためにも酸素投与、けいれん発作を止める注射薬を投与します。けいれん発作が止まった後は血液検査・頭部画像検査(CT)・髄液検査などを行い、熱の原因や中枢神経感染があるかどうか判断し、原則入院して加療となります。
繰り返しけいれんが起きる…予防薬「ダイアップ®」投与の条件
熱性けいれんを繰り返し起こすリスクが高いお子さんは、けいれん発作の予防として「ダイアップ®」という坐薬の発熱時投与を行う場合があります。
熱性けいれんを起こしたお子さんのうち、2回目以降の発作が生じる可能性は30%程度ですが、こうした予防薬が投与される例は多くありません。
投与される条件は、15分以上持続した遷延(せんえん)性の発作(15分以上)の既往がある場合、あるいは下記のうち2つの項目を満たした熱性けいれん発作が2回以上反復する場合です。
・24時間以内に発作が反復する
・熱性けいれん発作前より存在する神経学的な異常、発達遅滞
・熱性けいれん、てんかんの家族歴がある
・生後12ヵ月未満・発熱後1時間未満での発作
・38℃未満での発作
武井 智昭
高座渋谷つばさクリニック
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】