(※写真はイメージです/PIXTA)

認知症は発症までに約20年を要すると言われています。脳細胞は若いうちから長い時間をかけて減っていくのです。また発症自体が、40・50代といった働き盛りの年代で起こることもあるため、「早めの予防」が肝心です。認知症の発症を防ぐための「脳の予備力アップ方法」について、認知症を専門とする精神科医の豊田早苗氏が解説していきます。

脳で唯一増える!「海馬」の細胞を増やす“ある感情”

③しりとり遊び

 

「しりとり」は、言葉の最後の文字を次の言葉の最初にして、言葉をつなげていく言葉遊びです。

 

同じ言葉を繰り返してもいけませんし、最後に「ん」がついてもダメ。「3文字の単語のみ」など制限を付けると、ちょっと難しくなりますよね。

 

この「しりとり」遊び、記憶力トレーニングとして最適な遊びだと御存知でしたか?

 

自分が言った言葉、人が言った言葉を覚えておく記憶のインプット、そして、頭の中にある知識の中から最適な言葉を選びだす記憶のアウトプットの両方を鍛えるトレーニングを遊び感覚で行っているのが「しりとり」です。

 

また、「しりとり」と聞いて「懐かしいなあ!」と思った方、いませんでしたか?

 

懐かしい!という感情は、脳で唯一増えることが可能な、記憶の中枢「海馬」の細胞を増やすと言われています。

 

細胞が増えれば、当然予備力はアップします。ちょっとした時間の合間に、一人しりとりをやってみるのも案外楽しいですよ。

まとめ

認知症は、発症までに長い年月がかかる脳の病気です。

 

そして、いつ始まったのか誰にも分からず、認知症のスタートを食い止めることはできません。

 

ですが、予備力と呼ばれる全ての人に備わっている脳の余力をアップさせることで、認知症の症状が出ることを食い止めることができます。

 

今回、予備力をアップさせる方法を3つ紹介させていただきましたが、どれも、ご家庭で簡単に取り組むことができるものです。

 

ぜひともこの機会に、認知症予防意識を高めていただき、実践していただけたらと思います。

 

 

豊田 早苗

とよだクリニック 院長/精神科医

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。