【関連記事】『「通勤時間3時間超の会社員が多い」市区町村ランキング…上位100』
会社員「往復60~90分」程度の通勤は覚悟のうえ
緊急事態宣言があけて、2ヵ月あまり。オミクロン株の新たな脅威が懸念されていますが、いまのところ新規陽性者数は低水準を続けています。
このような状況下、リモートワークを推進してきた企業のなかには原則出社とするケースも増えてきました。そのため「最近、やたらと電車が混む……」と感じている人も多いのではないでしょうか。久々の出勤で心が折れそうになっている人も少なくありません。
勤務先がどこにあるかによって、徒歩、自転車、バス、電車……と通勤手段はさまざま。その時間もまちまちです。
住まいを選ぶ際にも、どれほどの通勤時間になるかは気になるところです。国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』で「住み替え後の通勤時間」をみていくと、注文住宅(土地を購入し戸建てを建てた場合)は、全国平均、片道31.1分。分譲住宅の場合は44.1分、賃貸住宅の場合は33.4分。「往復60~90分」というのが一般的です。
また首都圏、中京圏、近畿圏で比較すると、首都圏における通勤時間の長さが顕著です。
【住み替え後の平均通勤時間】
■注文住宅
全国平均 31.1分
首都圏平均 49.1分
中京圏平均 31.0分
近畿圏平均 30.3分
■分譲住宅
全国平均 44.1分
首都圏平均 48.0分
中京圏平均 34.3分
近畿圏平均 41.4分
■賃貸住宅
全国平均 33.4分
首都圏平均 36.2分
中京圏平均 24.7分
近畿圏平均 32.4分
出所:国土交通省『令和2年度住宅市場動向調査』より作成
市区町村「通勤時間」ランキング…30分以内の割合、90分超の割合
通勤時間について、市区町村単位でみていきましょう。通勤時間が片道30分以下の会社員の割合が最も多いのは、「北海道根室市」で93.88%。続く「長崎県壱岐市」が93.43%。上位10市区町村のうち、北海道が7、長崎県、熊本県、沖縄県がそれぞれ1地域がランクイン。地方で市街地が限られている町では通勤時間が短い傾向にあるようです(関連記事:『「通勤時間3時間超の会社員が多い」市区町村ランキング…上位100』)。
【市区町村「通勤時間30分以下の会社員の割合」上位10】
1位「北海道根室市」93.88%
2位「長崎県壱岐市」93.43%
3位「北海道名寄市」92.61%
4位「熊本県水俣市」91.67%
5位「北海道砂川市」91.21%
6位「北海道士別市」91.18%
7位「北海道中標津町」90.97%
8位「沖縄県石垣市」90.33%
9位「北海道稚内市」90.19%
10位「北海道紋別市」90.06%
出所:2015年『国勢調査』、2018年『住宅・土地統計調査』より算出
※雇用者(会社員)がいないとされる自治体は除く
ちなみに東京都で「通勤時間30分以下の会社員の割合」が多いのは「日の出町」で62.35%。「東京都瑞穂町」で61.63%、「東京都千代田区」54.71%と続きます。
神奈川県では「愛川町」がトップで62.23%。「寒川町」「湯河原町」と続きます。市では「厚木市」がトップで51.70%でした。
埼玉県のトップは「秩父市」で73.48%。「本庄市」「深谷市」と続きます。千葉県のトップは「館山市」で75.61%。「南房総市」「鴨川市」と続きます。