通勤時間が短い市区町村をみていきましたが、長い市区町村に注目してみましょう。「通勤時間90分以上」、往復で3時間を超える会社員が最も多いのは、「神奈川県葉山町」で25.80%。葉山町に住む会社員の4人1人は通勤時間3時間の生活を送っています。続くのが「葉山町」に隣接する「神奈川県逗子市」で19.82%。3位は「神奈川県二宮町」で18.84%でした(関連記事:『「通勤時間3時間超の会社員が多い」市区町村ランキング…上位100』)。
神奈川県の横須賀三浦地域や湘南地域からのランクインが目立ちます。東京都心への通勤を考えると、どうしても片道90分超はかかってしまうようです。
【市区町村「通勤時間90分以下の会社員の割合」上位10】
1位「神奈川県葉山町」25.80%
2位「神奈川県逗子市」19.82%
3位「神奈川県二宮町」18.84%
4位「神奈川県大磯町」17.32%
5位「大阪府豊能町」17.30%
6位「千葉県印西市」17.22%
7位「神奈川県三浦市」17.08%
8位「茨城県利根町」16.73%
9位「千葉県大網白里市」16.08%
10位「神奈川県鎌倉市」15.83%
出所:2015年『国勢調査』、2018年『住宅・土地統計調査』より算出
※雇用者(会社員)がいないとされる自治体は除く
上位はほぼ首都圏で独占。ベスト10で唯一、首都圏外でランクインしたのは5位「大阪府豊能町」で17.30%。「豊能町」は大阪府の北西部、北摂山系の山中に位置し、ベッドタウン的要素の強いエリアが点在する町です。「箕面グリーンロード」の開通で、大阪都心部へ通勤する働き盛り世代が増加し、通勤時間も長くなっていることが推測されます。
もちろん通勤の辛さは時間だけでは図れません。通勤頻度や手段によっても、その辛さは変わってくるでしょう。また通勤時間上位、「葉山町」や「逗子市」などは、オフを充実させるため、あえて長時間通勤を選んでいる会社員もいるでしょう。
その長さはどうあれ、“痛勤”はできれば避けたいものです。