国税庁の調査によると、会社員の平均給与は433万1,000円。しかしあくまでもこれは平均値。男女で、会社規模で……いろいろな観点で比較してみると、さまざまな給与格差がみえてきます。今回、焦点をあてたのは学歴。大卒の会社員と高卒の会社員の間には、どれほどの給与差があるのでしょうか。
「大学には行かない!」という我が子に伝えたい「大卒と高卒」残酷な給与格差 (※写真はイメージです/PIXTA)

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高卒就職組は約17%…都道府県で最も多いのは「佐賀県」

――大学くらい行っておけ

 

勉強する意味を見いだせず、「高校を卒業したら働く」と言い切る子どもに対し、思わず放ったひと言。思春期でなかなか子どもとのコミュニケーションが難しいと悩む親なら、このように言った覚えのある人も多いのではないでしょうか。

 

高校卒業後の進路は、大学進学率が上昇した1960~1970年代にかけて大きく減少。1980年代には専修学校専門課程、いわゆる専門学校への進学者が増加するも、就職者が上回っていました。大学進学者が初めて上回ったのは1992年のこと。意外と最近という印象を受けるかもしれません。

 

文部科学省『令和2年学校基本調査』によると、高校卒業者103万のうち、就職者は18.4万人。約17%の高校生が就職という道を選択しました。そのうち、正社員が91.8%、自営業等が5.1%でした。

 

都道府県別にみていくと、最も高卒就職率が高いのは「佐賀県」で32.2%。「山口県」31.0%、「秋田県」30.9%、「青森県」30.1%、「福島県」29.3%と続きます。一方、高卒就職率が低いのは「東京都」で6.8%。「京都府」8.5%、「神奈川県」8.6%、「奈良県」11.8%、「大阪府」11.9%と続きます(関連記事:『都道府県「卒業後に就職する高校生の割合」ランキング』)。

 

【都道府県「高卒就職率」上位10】

1位「佐賀県」32.2%

2位「山口県」31.0%

3位「秋田県」30.9%

4位「青森県」30.1%

5位「福島県」29.3%

6位「宮崎県」28.8%

7位「長崎県」28.6%

8位「岩手県」28.4%

9位「山形県」28.1%

10位「鹿児島県」28.1%

 

出所:文部科学省『令和2年学校基本調査』より作成