【関連記事】100軒に1軒が「家賃滞納」…絶体絶命のアパマン経営者が増加
緊急事態宣言で高まった「郊外移住」ブーム
【関連情報】
資産形成に役に立つ「幻冬舎ゴールドオンライン」セミナー情報 詳細はこちら>>>
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延を抑止するため、令和2年(2020)4月に緊急事態宣言が発令されました。
その後、感染状況に応じて2021年1月、2021年4月、2021年7月に再び緊急事態宣言が発令され、医療機関への通院、食料の買い出し、職場への出勤など「生活に必要な場合を除き」原則、外出をしないよう要請され、多くの会社員がリモートワークで仕事をするようになり、部屋にいる時間が増えました。
これをきっかけとして、通勤の利便性よりも部屋の広さや静かな環境を求めて、郊外の広い物件に移り住む人が増え、郊外物件や地方移住の人気が高まりました。このような流れをうけ、郊外物件に注目する投資家も増えています。
不動産投資は、人口が増えている場所で、ニーズの高い物件に投資することが成功率を上げるポイントになります。実際の統計や不動産価格などから、不動産投資エリアとして、郊外物件がいいのか、都心物件がいいのかを見ていきましょう。
リモートワークが普及しても、人気が高まる都心物件
リモートワークが普及したとはいえ、完全リモートワークになるような会社はごく一部です。国土交通省の『令和2年度 テレワーク人口実態調査』によると、約半数の会社員が週に2回以下の頻度でしかテレワークを行っていません[図表1]。
また、首相官邸が令和3年11月4日に公表した新型コロナウイルスワクチン接種回数は、190,595,761回、2回接種が完了した人は全人口の72.8%になりました。
これを受けて、同調査では、新型コロナウイルス感染症対策の必要性がなくなったなどの理由でテレワークが中断される企業が増えています。
内閣府地方創生推進室ビッグデータチームが運営するV-RESASのグラフを見てみると、最初の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令された直後には県を跨いだ移動は少なくなっていますが、その後1カ月ほどで元の数字まで回復しています[図表2]。
現状では2020年の1月前後と比べると約半分ほどとなっていますが、出勤などの人口移動はコロナ前の水準に少しずつ近づいているのです。
公益財団法人東日本不動産流通機構によると、中古マンションのm2単価価格は8.4%、中古戸建の価格は12.2%上昇。成約件数こそ減ったものの、m2単価・物件価格は10カ月以上前年比を上回り続けています。
不動産投資は、購入した不動産を他の人に貸して、賃料収入を得るインカムゲインと、不動産を売却したときのキャピタルゲインで利益をだす投資方法です。
老後の資産形成方法として不動産投資を考えている場合、キャピタルゲインに大きな影響を与える中古マンションのm2単価価格と中古戸建の価格は把握しておくことが大切です。
郊外物件が人気になった理由のひとつである「リモートワーク」を実施している会社が減っている以上、人気が高まり続けている都心物件に投資するほうが適しているでしょう。
正確なアドバイスができ、信頼できるパートナーを探す
とはいえ、会社員や公務員として働きながら中古マンションのm2単価価格と中古戸建の価格の上昇が続くのか、それとも下がってしまうのかを正確に予測することは困難です。
正確な情報を集めるためにも、まずは、専門家の話を聞くことが大切です。いまは、オンラインセミナーなど、気軽に話を聞ける手段もあるので、参加するのも一手といえましょう。