異業種、異職種への転職では特に、希望条件を羅列して企業を選んだ結果、入社後にミスマッチが起きることも少なくありません。そのような事態を回避するため、株式会社キャリア・エックスのCEO兼コンサルタントの東海林浩樹氏は、転職活動の際は「キャリアコンセプト」を持つべきといいます。理想のキャリアを実現させるためにも役立つ「キャリアコンセプト」はどのようにつくるのか、みていきましょう。※本記事は、株式会社キャリア・エックスの『転職コラム』から転載したものです。
異業種転職のミスマッチをなくす…「キャリアコンセプト」のつくり方【転職エージェントCEOが解説】

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「条件」ではなく「ありたい姿」でキャリアを考える

異業界・異職種へのキャリアチェンジを実現するために、私たちが求職者の方におすすめしているのが、「5年後の自分にキャッチコピーをつけましょう!」ということです。その効果や重要性についてご紹介します。

 

5年後の自分のありたい姿や、キャリアのあるべき状態を描き、キャッチコピーをつける。このキャッチコピーに落とし込んだ「ありたい姿」「キャリアのあるべき状態」を、私たちは「キャリアコンセプト」と名づけ、転職活動を始めるにあたってまず考えてほしいこととして求職者の方々に勧めています。

 

キャリアコンセプトがある場合とない場合で、転職活動はどう変わるでしょうか? 例を交えて説明します。

 

キャリアコンセプトがない場合

求職者の方の中には、キャリアコンセプトを描かずに

 

「Webサービス業界×マーケティング職×正社員×年収400万円以上×転勤なし×裁量権あり×残業なし×リモート勤務可」

 

などと具体的な希望条件を洗い出し、それらに合致する求人を探す人が少なくありません。

 

しかし、このような具体的な条件の掛け合わせでの転職先探しは、次のような事態に陥りがちなのが実情です。

 

■条件に合致する企業が見つからない

■希望の企業・仕事が求めるスキルと本人のスキルが見合わず採用されない

■入社後、希望と異なる部署への配属・異動が起こり、ミスマッチが生じる

 

とくに、異業界・異職種への転職となると、すべての条件を満たす企業は少なく、あったとしても、企業側が求めるスキルにご本人のスキルが見合っていないと判断され、採用に至らないケースが往々にしてあります。

 

コロナ禍で未経験者の採用が減っている今はなおさらです。

 

キャリアコンセプトがある場合

一方、例えば、現職が営業職の人が、5年後の自分のキャッチコピーとして、

 

「時間や場所に縛られず、生活が楽しくなるWebサービスを多くの人に届け、ポジティブなアクションを生み出せるプロ」

 

とキャリアコンセプトを定めたとします。

 

すると、次のような軸で企業を検討することができます。

 

<選社軸>

軸1▶︎ 強みである「相手のニーズを捉える力」「相手の心を動かす力」を最大限生かせる仕事

軸2▶︎ 新しい生き方・働き方に関わる分野で、プロ意識が高くフィードバック文化が根付いた育成カルチャーがあり、目の前の相手を動かすスキルを磨けるような仕事

軸3▶︎ 自身が以前から興味のある分野で、自身が新しいサービスの成長にコミットきる仕事

軸4▶︎ 以前からチャレンジしたかったマーケティング分野に挑む。また自分でスケジュールを組み、メリハリをつけながらフレキシブルに働ける環境

 

これらの軸から、例えば、次のような企業・職種を選択肢に考えることができるでしょう。

 

<選択肢>

選択肢1▶︎ Webサービス×大手法人営業職×正社員×一部リモートOK×年収600万円:一番自身の経験を生かせる営業職としてWebサービス業界に入り、デジタルマーケティングに関してスキルを得る。

選択肢2▶︎ 人材業界×キャリアアドバイザー職×正社員×フレックス勤務×年収520万円:個人の生き方・働き方にかかわる分野で、ポジティブなアクションを生み出す専門性を磨く。

選択肢3▶︎ アウトドアブランド企業×広報・PR職×契約社員×長時間労働×年収360万円:憧れのPR職。かつ自分が大好きなアウトドア分野で仕事ができる。

選択肢4▶︎ 飲食系Webメディア×編集・企画職×正社員×リモートOK×年収450万円: 興味のある、生活にかかわる分野でマーケティング経験を積む