人生の大きな転機である「結婚」。しかし最近は「あえて結婚をしない」というスタイルも浸透し、婚姻数は減少傾向にあります。厚生労働省の調査から結婚の“いま”をみていきます。
47都道府県「婚姻率」ランキング…東京と沖縄と秋田の意外な順位 (※写真はイメージです/PIXTA)

男性31.0歳、女性29.4歳…どこまであがる「初婚年齢」

婚姻率の低下が出生率の低下に関係していることは、よく指摘されます。少子高齢化の諸問題を解決するためにも、婚姻率をあげることも考えなければいけないことでしょう。

 

ただ男女ともに初婚年齢は上昇傾向にあります。2020年、男性の平均初婚年齢は31.0歳、女性は29.4歳。1990年、派手婚がブームだった頃の初婚年齢は、男性は28.4歳、女性は25.9歳でした。その後、男性の初婚年齢は徐々にあがり、2005年には29.8歳、2009年には30.4歳と、30代の大台を突破しました。女性の年齢の上がり方はさらに急で、2000年には27.0歳、2005年には28.0歳、2011年には29.0歳と、20年ほどで4歳ほども上昇。これは女性の社会進出が進み、収入があがったことが大きく関連しているといわれています。結婚に対する経済的メリットが薄れた、というわけです。

 

都道府県別にみていきましょう。男性の初婚年齢が最も高いのは「東京都」で32.1歳。続いて「神奈川県」で31.7歳。「埼玉県」「山梨県」「千葉県」と続きます(関連記事:『【すべて見る】都道府県「婚姻率/初婚年齢」ランキング』)。

 

女性の初婚年齢が最も高いのも「東京都」で30.4歳。続いて「神奈川県」で29.9歳。「京都府」「埼玉県」「千葉県」「高知県」「宮城県」と続きます。

 

初婚年齢と年収には強い相関関係があり、男性の初婚年齢と年収との相関係数は0.59、女性の初婚年齢と年収との相関係数は0.61。結婚には何かとお金がかかるという事実、経済的に自立しないと結婚に踏み切れないという観念がいまだに強いことが関係していると考えられます。