その日最初の取引である「寄り付き」。前日の大引けから時間があるため、情報を収集・分析し、戦略を練って買うことができます。デイトレードをするうえで、どのような買い方をすればよいでしょうか。詳しく見ていきます。
株式投資「デイトレード×寄り付き」…最初の取引で気をつけること 【投資のプロが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

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デイトレードと寄り付きの特徴

まずはデイトレードと寄り付きについて、それぞれの特徴を考えてみましょう。

 

デイトレードは、1日で売買を完結させるトレード方法です。長期投資に比べ、

・偶然に左右されやすい
・ローリスクローリターンである
・少ない利益でもそれを複利で毎日運用すれば大きな利益になる

などが特徴です。

 

一方、寄り付きはその日最初の取引ですので、前日の大引け(1日の最後の取引)から18時間後です。そのあいだに好材料が出ることもあり、時差のある米国市場の動向もチェックできます。また、その他の情報収集・分析をおこなったり、売買戦略を練ったりする時間も十分にあります。

 

要するに、「十分に考える時間があったうえで取引できる」のが寄り付きです。

「この価格以下で買えれば妥当だ」なら指値

ではこれらを踏まえて、デイトレードにおける寄り付き時の株の買い方を考えてみましょう。

 

株価は一度脇に置いておき、寄り付きまでその銘柄の情報収集と分析に努め、「この価格以下で買えれば妥当だ」という判断がもしできた場合は、寄り付き前の板も見ながら、指値で注文を出すのがよいでしょう。

 

前述しましたが、デイトレードは長期投資に比べ偶然に左右されやすい手法です。そのため「上がる確率が高い」銘柄を買うことが重要です。すなわち妥当な価格以下で売られている、と判断できる銘柄を買うのがよい選択でしょう。

 

「この値段以下なら高い確率で上がる」という銘柄を、「その値段以下で買う」ことに集中するのです。

「一日中上がる確率が高い」ならば成行を検討

一方、好材料が出た直後で、「一日中上がる」「ストップ高になるかもしれない」という銘柄があった場合は、成行注文を出すのもいいでしょう。

 

そういった銘柄は、指値にこだわると買いそびれたり、高値になって買うはめになったりすることがあります。成行注文を出して、寄り付きで素早く購入してしまえばよいのです。

 

ただし、もちろん買い値も大事です。もともと過剰評価されているような銘柄に好材料が出て、さらに割高になりそうならば、そこには乗らないという選択もあります。気まぐれな投資家たちの心理が急に変化して、ザラ場で株価が下落を始める可能性があるからです。

 

ですから、「一日中上がる『確率が高い』」銘柄のみ、成行注文で買うのがいいのではないでしょうか。