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「スキャルピング」の語源
スキャルピングの語源は英語の「scalp」で、この単語には「頭皮を剥ぐ」という意味があります。
数秒から数分というごく短時間で売買をするスキャルピングでは、一度に上がる利益も当然少なくなります。しかし、それを繰り返すことでそんな薄い利益を蓄積していく様子が、scalpによって薄い皮を何枚も剥いでいく様子に例えられたのでしょう。
スキャルピングはローリスク・ローリターン
語源からもわかるように、スキャルピングで上がる利益は、ごく少ないものです。株を買い、数秒から数分の間の値上がりなど、たかが知れているからです。
しかし一方でそれは、損失もたかが知れているということにもなります。つまりスキャルピングは、ローリスク・ローリターンの手法なのです。それゆえに、投資家がスキャルピングをすることの意味を、まずは見出せるのではないでしょうか。
株式投資を始めたいけれど怖いと思っている方もそうですし、ある程度投資の経験を積み、それゆえに怖さを知ってしまった投資家にも、スキャルピングは意味があります。
一日で売買を完結させるデイトレードですと、「ストップ安」になる数十パーセントの値下がりが起こる確率が、ゼロではありません。しかしスキャルピングならば、それも回避できるのです。ですから、とにかく大きな損失を避けたいという投資家には、スキャルピングが適しているといえそうです。
スキャルピングで手数料と税金の重みがわかる
さて、実際にスキャルピングを繰り返し、売買による損益がプラスマイナスゼロとなった場合、その投資による損失はゼロとなるでしょうか?
実は、そうはなりません。なぜならば、売買のたびに投資家は、証券会社に手数料を支払っているからです。また、利益が出た場合は、税金を支払う必要もあります。
これらは、投資をするうえで避けることのできないコストです。スキャルピングでも、売買回数が多くなったり、一度に多額の資金を投入したりすれば、当然これらのコストも大きくなります。
そして投資家は、これらのコストをちゃんと計算して投資をしなければなりません。ですからスキャルピングによって、その重みを知ることにも意味があるのではないでしょうか。
なお手数料は、証券会社のプランによって金額に差がありますし、条件付きで無料になる場合もあります。そういったことを調べることも投資家には必要ですし、そしてスキャルピングをすることで、それも体験できるのです。