洗練されたビジネス英語メールについて、ビジネス英語研修会社Q-Leap代表取締役社長・浅場眞紀子氏が解説。 ※本記事は、書籍『英文Eメールハンドブック』(アルク)より一部を抜粋、再編集したものです。
「取り急ぎご連絡まで」…英語ではどう書く?英文メールの「締め方」 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本語と英語で若干異なる「署名」の活用法

どんなメールソフトにも署名を設定する機能があると思いますが、署名に入れられている情報として一般的には以下のようなものがあります。

 

【日本語の署名】

 

1.会社名

2.所属部署名/肩書

3.氏名

4.会社住所

5.連絡先(電話・FAX番号など)

6.HP

 

【英語の署名】

1.氏名

2.肩書/所属部署名

3.会社名

4.連絡先

5.HP

6.SNSなどのリンク先(業種などによる)

 

こういった署名の1つをデフォルトでメールソフトに入れておくことはビジネスでは常識だと思いますが、外資トップ企業に長年勤めた私の友人は、1つの署名設定に日本語と英語の両方を入れてあるそうです。

 

英語バージョンには国際電話に必要な国番号の入った電話番号を入れているということですが、国外から自分に連絡を取りたい相手に負担をかけさせない心配りが素晴らしいと思いました。

 

メールを新規作成するときには自動で2種類の署名が入ることになりますが、そのままではメールの文面が重くなるので、送る相手に合わせて日・英のどちらか一方を削除しているそうです。さらに同じ相手とのやり取りが複数回続いてくると長い署名は不要になるので、情報をカットして氏名だけにするなど、状況に合わせて簡略化しているそうです。

 

どの操作も最初に基となる署名をきちんとメールソフトに入れておけば、範囲を選択してカットするだけなので大した手間はかかりません。このように、ほんの少しの準備と心配りで、相手に無駄な負担をかけない気配りができますね。

 

私はそれまで英語の署名しか入れていませんでしたが、彼女の工夫を聞き、日本語の署名も加えて相手の方に合わせて調整するようになりました。少しの工夫と手間で受け手に親切なメールとなります。皆さんも是非工夫してみてください。

 

 

浅場 眞紀子

ビジネス英語研修会社Q-Leap 代表取締役社長