洗練されたビジネス英語メールについて、ビジネス英語研修会社Q-Leap代表取締役社長・浅場眞紀子氏が解説。 ※本記事は、書籍『英文Eメールハンドブック』(アルク)より一部を抜粋、再編集したものです。
英文メールは「短くてOK」!実際の文章を英語研修プロが添削・解説 (※写真はイメージです/PIXTA)

英語の上手な人ほどミス…「簡潔な英文の書き方」

実際に仕事で英文メールを書くとき、送信前にネイティブに英語をチェックしてもらう時間や環境はないのが普通です。英文は長くなればなるほど英語の間違いを含む可能性も高くなります。自分の構文や語彙選択に確信がない限り、なるべく短い文を正確に書くことに注力しましょう。

 

幸いビジネス英文メールでは、ネチケット上も「短い」「簡潔」「具体的」であることが良いメールの基本とされています。遠慮なく短くしてしまいましょう。複雑な説明をしたいときこそ、複雑な構文を避け、簡潔な文を足していくことで多くを語るように心掛けるといいでしょう。

 

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【簡潔な文とは】

 

◆1文は8〜10語程度に収める

 

◆文頭5語が勝負。そこまでに文の要、「S[主語]」と「V[動詞]」を入れること(必要な場合はO[目的語]も)

 

◆重要な内容はなるべく文の前の方へ持っていく

 

◆読み手に次に取るべきアクションを具体的に伝える

 

※ ここで言う「1文」とは1組のSV(主語と動詞)を中心に展開されるパーツの意味。and、but、soなど接続詞で複数組のSVがつながれたものは、組ごとに1文と数える。

 

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Eメールの書き方を教えていて気がついたことの1つは、英語の上手な人ほど長い文を書こうとすることです。上達してくると表現の幅も広がりより長い文が書けるようになるので当然ですが、長い文を書くことで英語自体(文法や語彙の選択)の間違いが増え、読み手に内容が伝わりにくいメールとなってしまっているケースが多くありました。

 

誤解を生じさせない正確な構文の使用と語彙選択ができている場合には、文がより長く複雑になっても問題はありませんが、常に意識的に短めの文を書くようにしましょう。

 

実際に学習者が書いた文を例に、簡潔で効果的な文にブラッシュアップするポイントを見ていきましょう。