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Eメールは「書き言葉」と「話し言葉」の中間
英文Eメールの本文に関しては「自分で作れる範囲の簡潔で正確な英文を組み立てて行こう」というアプローチをとりたいところですが、「書き出し」と「結辞」については定型句を覚え時短を図ることを推奨します。
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【書き出しの省エネ・時短術】
◆定型句を覚えて積極的に使う
◆時候の挨拶など日本語のメールのような丁寧な書き出しは不要
◆率直に用件から書き始めてOK
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日本語のメールでは書き出しに非常に気を遣います。例えば、かなり頻繁にメールのやり取りをしている相手にも、以下のようなメールの書き出しはごく一般的です。
平素大変お世話になっております。
XXX株式会社のAでございます。
寒さ厳しい毎日ですがいかがお過ごしでしょうか。
…
ましてや初めてメールを出す相手に自分を紹介するとなればなおさらです。取引先の人には礼儀正しく接し、書き言葉においては一定以上のフォーマリティーを求める日本の文化では当然のことでしょう。
ですが、上のような挨拶を英語に直そうとすると、それだけで30分などあっという間です。日本語の「お世話になっております」に対応する英語表現は存在しないので、どうしても違う言い回しを使わざるを得ません。
日本語発想の定型句を英文に直すのは、直接英語で考えるよりもかなり難易度の高い作業なのです。
英語においてEメールは「書き言葉」と「話し言葉」の中間に位置付けられる言語です。そのため、フォーマルな文書ではNGとされることでも、Eメールでは簡潔化のために許容されていることもあります。
例えば、
●短縮形の使用(例:I’m、You’re、isn’t、doesn’t、won’t、shouldn’t など)
●1文を1パラグラフとして扱うこと
●メール特有の結辞の使用、または結辞の省略
などです。