夫(妻)が亡くなったら、手にする保険金はいくらか?
さらに普通死亡保険金額を世帯主と配偶者に分けて見ていきます。世帯主の平均(全生保)は1,386万円、一方で配偶者は692万円。やはり、一家を支える大黒柱に何かあったら生活は立ち行かなくなりますから、保障は厚くなるようです。
さらに同調査では、「もし世帯主が万一の場合、家族の必要な生活資金をどのように考えているか」、尋ねています。調査での平均世帯年収は628万円(税込み)。それに対して、「年間必要額」は327万円、「必要年数」は17.1年間、「総額」にして5,691万円、という結果に。世帯主の普通死亡保険金額の平均は1,386万円ですから、必要額の24.4%程度は生命保険でまかなえると算段していることになります。必要額の3/4は「私が(俺が)働くからら大丈夫」というわけです。
もし専業主婦(主夫)だった場合は、そういうわけにはいきませんから、保険金額は高くなり、またそれに伴い、払込金額もまた高くなっていきます。
世帯主の年齢別に払込保険料を見ていくと、「55~59歳」と「65~69歳」で最も高く43.6万円。月々3万6,000円ほどの保険料を払っている計算です。
【世帯普通死亡保険金額(全生保)[世帯主年齢別]】
「29歳以下」21.5万円
「30~34歳」26.2万円
「35~39歳」38.2万円
「40~44歳」34.8万円
「45~49歳」37.5万円
「50~54歳」43.2万円
「55~59歳」43.6万円
「60~64歳」38.4万円
「65~69歳」43.6万円
「70~74歳」33.7万円
出所:公益財団法人生命保険文化センター『2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査(速報版)」(2021年9月発行)』より
*全生保は民保(かんぽ生命を含む)、簡保、JA、県民共済・生協等を含む
世帯主に万が一のことがあったら、死亡保険金1,386万円がその手に……これが平均値。もちろんこれは共働き世帯や片働き世帯など含めたものであり、万が一のときに必要になる金額はそれぞれ。ただこの平均を鑑みてあまりにも多すぎる死亡保険金だと、「あの家、怪しい……」などと、良からぬ噂を立てられるかもしれません。