「FXはギャンブルだ!」とは、よく耳にする話。しかしFXで痛い目にあったことのある人ほど、そのように主張する傾向にあります。「FX=ギャンブル」と考える人が勝てない理由を考えていきましょう。株式会社ソーシャルインベストメントのFX講師・清水一喜氏が解説します。
「FXって結局ギャンブルでしょ?」に、投資プロがなるほどアンサー ※画像はイメージです/PIXTA

ギャンブルについて、冷静に分析してみよう

ギャンブルの定義としては、「金銭や品物を賭けて勝負を争う遊戯」と記されています。日本でいえば、競馬や競輪、競艇や宝くじなどが公式に認められているギャンブルとなります。海外ではカジノやブックメーカーなどもあり、ギャンブルが公式に認められているのが特徴的です。

 

ギャンブルの原則は「運否天賦によって勝敗が決する」。運の要素が強くなっています。競馬だと、勝利の期待値が低ければオッズが高くなって配当が高くなるように、勝敗の確率が配当率に関わってくるのがギャンブルの特徴ともいえます。

 

確率に偏りがある場合は配当にも同じように偏りを発生させるのがギャンブルのポイントです。カジノのルーレットや丁半博打など、確率に偏りがない場合は配当にも偏りを発生させてはいけません。これがギャンブルの定義となりますので、覚えておいてください。

FXとギャンブルの違いについて考察していこう

ここから肝心の「FXはギャンブルなのか?」という部分について考察していきます。

 

ギャンブルの定義としては、上記でも紹介したように運否天賦によって結果が左右されるのが特徴となっています。一方FXは、運ではなく世界経済の状況や各国の指標の発表などによって、投資会社がどのように動くのかということを分析して結果が出てくる仕組みです。

 

これらのことから、FXはギャンブルではなく「投資」と定義付けするのが正しいのですが、日本ではまだまだFXをギャンブルだと捉えている人が非常に多くなっています。

 

理由としては、「負けた者がFXのことをギャンブルと呼んでいる」ことがポイントでしょう。FXは勝っている人よりも金額を問わずに負けている人のほうが多いのです。そのため、FXのことについて尋ねると「FXはギャンブルだ」という人が圧倒的に多く、FXをギャンブルだと認識してしまう人が増えているのだと考察できます。

 

簡単に言えばFXで負けて退場した人は「FXはギャンブルだ」と言い、FXで安定した収入を得ている人の場合は「FXは投資だ」と発言しているということです。