大事な仕事や試験で、緊張してしまい、失敗した経験がある人は多いのではないでしょうか。本記事では、元野村證券でYouTuberの宋世羅(そんせら)氏の著書『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)より一部抜粋・編集して、本番で緊張して結果を出せない人が本番で力を発揮するためのアプローチ方法を紹介します。
「緊張して結果を出せない人」が本番で実力を出せるようになる方法 (写真はイメージです/PIXTA)

「本番で緊張して結果を出せない人」にオススメのアプローチ方法

最後に、本番でなかなか自分の実力が出せない人の場合。

 

本番になると緊張で舞い上がってしまい、どうにもこうにもいかなくなってしまうということは少なくないでしょう。私も、その気持ちは分かります。

 

早稲田大学野球部時代の話です。ずっと下積みを続けて3年生の時に初めて1軍に呼ばれ、練習試合でピッチャーマウンドに立ちました。

 

私のような選手にはなかなかチャンスが回ってきません。ここで結果を出さなければ二度と機会が与えられることはないでしょう。その時の緊張とプレッシャーを今でも覚えているんですが、体がフワフワとして全身麻酔をされたような感覚になりました。

 

投球練習をしても地に足がついてる感覚がないので、タイムをして審判に「地面どこですか?」と聞こうとしたくらいで、練習通りの自分とは全くの別物になってしまったのです。

 

このように、本番で自分の実力が出ない人が取るべきアプローチ方法は二つあります。まずは、勝負する業種・分野を変えてしまうこと。ちょっと元も子もない話なんですが、自分が本番に弱い人間なのではなく、やる業種との相性が悪いのではないかということです。

 

その業種ではなかなか実力が出せなくても、違う業種に行けば実力が出せるっていう人はいくらでもいます。なので、勝負する場所を変えてしまうんですね。

 

お客様に営業をした時に、どうしても緊張して言葉が出てこなかったり、舞い上がって変なことを言ってしまうような人は、営業ではない別の業種に転職してしまうというのも、一つの手です。

 

これは、別に悪いことでもなんでもなく、数ある仕事の中で対面営業という業種が向いていなかったというだけの話です。違う場所に行けば、しっかりと自分の実力、もしくはそれ以上のパフォーマンスを出せる業種があるかもしれません。

 

先ほど例に挙げたように、私は野球では緊張して70%の力しか出せませんでしたが、営業マンになってからはそういった経験をした覚えがありません。少なくとも自分の実力通り、あるいは120%の力を出すことができているのです。

 

とは言っても、転職なんてできないという方もいるでしょう。こういった人たちは、もう正攻法で克服していくしかない。

 

正攻法で克服するためには、緊張やプレッシャーを正面から受け切ってください。緊張やプレッシャーを逃がしてしまうと、経験値が積み上がっていかないので、耐性が一生つかないんです。

 

よく瞑想や深呼吸をすれば落ち着くだとか、わけの分からんことを言ってる人がよくいますが、そんなフワフワした緊張状態を深呼吸一発で克服できるわけがないし、そうやって緊張を逃し続けていると、いつまでも本番に強くなれないので、オススメしません。

 

自分にとってそれが本番で結果の出せない分野であることを理解した上で、そのプレッシャーや緊張から逃げずに向き合うこと。本番でなかなか実力が発揮できない人は、そうやって耐性をつけて正面突破していくしかないのです。

 

 

宋 世羅

元野村證券YouTuber