人生100年時代、「お金」で「お金」を増やす方法を学び、自分の身を守ることが必須となります。本記事では、投資で大損して資金が尽きてしまい、市場から退場させられないために投資初心者が守るべき「一つのルール」を紹介します。※本連載は、投資の学校代表である高橋慶行氏の著書『12万人が学んだ 投資1年目の教科書』を一部を抜粋・再編集したものです。
資金が尽きて市場から撤退…投資初心者が大損しないために守るべきルール (※画像はイメージです/PIXTA)

「徹底した資金管理」は、大損や塩漬けを堅実に防げる

有名な資金管理のルールとして、投資用資金の最大2%を損切りラインに設定するという考え方があります。資金100万円でトレードをした場合、100万円の2%である2万円を損切り幅の最大額に設定するわけです。

 

1回目のトレードで5万円の利益が出たとしたら、その次のトレードでは105万円に対する2%である、2万1,000円を損切りの最大値として設定することになります。逆に1回目のトレードで2万円負けたら、そこで損切りし、次の損切りラインは98万円の2%である19,600円になります。

 

優位性のあるエッジのある売買をしつつ、資金管理を徹底して行えば、大損や塩漬けなどを堅実に防ぐことができます。

 

株でもFXでも日経225先物でも、値動きがある投資対象であればすべて同じ考え方ができるのですが、「その投資対象(銘柄)が平均的にどれほどの値動きがあるのか」ということから大まかなリスクを想定し、投資資金を決定していく方法もあります。

 

株式投資の場合、日本では投資できる銘柄が3,000以上もあります。これだけあると値動きが激しい銘柄と値動きが穏やかな銘柄ではかなり値幅に差があります。また1つの銘柄でも1年を通して観察すると、値動きが激しい時期と、値動きが穏やかな時期というものがあります。

 

たとえば50万円である銘柄を買おうとするにも、値動きが激しい時期に投じる50万円と値動きが穏やかなときに投じる50万円ではリスクはまったく異なります。このときに参考になるのがATRというテクニカル指標です。

 

[図表1]ある銘柄の一年間の推移
[図表1]ある銘柄の1年間の推移

 

ATRとは、指定した期間の値動きの平均を示す指標です。ATRが高いということは、それだけボラティリティ(値幅)があるということなので、損失リスクも大きくなるということになります。

 

 

高橋 慶行

株式会社ファイナンシャルインテリジェンス
投資の学校プレミアム

代表

 

「投資の学校」代表が執筆!
初心者が「投資で勝つ」ための教科書