FX初心者ほど「経験」よりも「知識」を重視してしまいがちなところがあります。特に日本人は実践経験よりも知識を重要視する傾向にあるために、経験者なら陥らないような罠にも嵌ってしまうことが多いです。本記事ではFXの初心者が陥りがちな罠と対処法について紹介していきます。
「FXの初心者が陥りがちな罠」…プロが嘲笑う1つのパターン ※画像はイメージです/PIXTA

FX初心者…たまたま手にした勝利に酔いしれて

FX取引というのは、極論を言えば自分がポジションを持ったときから考えて相場が「上がるのか、下がるのか」ということを当てるゲームのようなものです。

 

もちろん、プロになれば過去のデータや各国の経済状況などもすべてインプットして取引をするので勝率は格段に高まります。

 

しかし、逆を言えば初心者でも「常に50%の確率で勝敗が決する」というのがFX取引なので、ビギナーズラックで勝つこともよくあることです。

 

スキャルピングを主戦場としているFXのプロトレーダーは1日に数百回のトレードをすることも珍しくないのですが、初心者には「プロがどれくらいのトレードをしていて、勝率がどれくらいなのか?」ということを図る術はありません。

 

そのため、「5回中4回の成功」とか「10回中7回の成功」というような試行回数が極端に少ない状態で「自分はFXの才能があるのかもしれない!」と思ってしまうケースも多いです。

 

プロのFXトレーダーの中には、「勝率が30%や40%でも儲けている」という人が多いのは事実ですが、これは自分の取引手法を確立させているために起きていると言えます。

 

FXの基本は「負けるときは小さく、勝つときは大きく」というのが原則なので、小さい負けと大きな勝ちを繰り返す人は勝率が低くても問題ありません。

 

しかし初心者の場合は自分の取引手法が確立されているわけもなく、「たまたま勝った」というだけなので、ビギナーズラックに酔いしれると「もっと大きく儲けたい」と考えてレバレッジを高める傾向にあります。

 

そしてビギナーズラックというのは長く続くわけがありませんので、レバレッジを上げた時点で大きく負けると今までの勝ち額を軽く粉砕するので、精神的に熱くなってしまってさらに大きなレバレッジを掛けるという悪循環になります。

 

気づいた人も多いかもしれませんが、この心理状況はギャンブル中毒の症状と非常に似ています。FXはギャンブルではなく投資の一種なので、当然のことながらこのような精神状態で勝てるものではありません。

 

FX取引をする際の精神面の管理は知識で埋められるものではないので、上級者でも難しいとされています。

 

しかし、冷静に分析ができる状況を作らないと勝てるものも勝てなくなりますので、常に冷静な精神を維持するというのは心がけたほうが良いでしょう。

 

■まとめ

今回は、FX初心者が陥りがちな罠とその対処法について紹介しました。

 

FX取引は知識や経験で勝率を高めることができますが、運の要素も大きいために、初心者がビギナーズラックで勝つということも少なくありません。

 

しかし、運だけで勝ち続けることができるほど甘い世界でもありませんので、安定して投資した金額を増やすためには知識や経験が必要となります。

 

だからと言って、知識や経験だけに頼ると大きな罠に嵌ってしまうこともありますので、その辺りのバランスを取りながら冷静に取引をすることがFXで勝つためのコツとなります。